肉体の森 (2010)
19世紀半ばの南フランス、ある村で美しい娘を見かけた若い放浪者が、人の心を操る不思議な力を使って彼女の肉体を奪う。娘は家から連れ出され、術にかかり仕方なく従っていたものの、そうでなくても行動を共にするようになる。放浪者役はアルゼンチン出身の人で印象的な目で存在感ありますが、美しい娘ってのが同じくブノワ・ジャコー監督『発禁本-SADE』のイジルド・ル・ベスコ。この映画では最初はとても不細工に見えます。この二人の行方はいったい・・・と観ていたら、物語は意外と現実的な展開になって、彼女もだんだんきれいに見えてくるし、最後には良い話だったかもと思えたのが不思議。
この監督には良い印象が無かったけど少し見直しました。
回る春 (2012)
還暦間近の作家が若い女性と関係を持ち、自らも若さを取り戻す。やがて女性の言動がただごとではなくなってきて・・・。
「回(めぐ)る春」も内容から言ってまったく的外れではないけれど、原題の意味の「幻想の人質」のほうがいいなぁ。DVDのパッケージ画像も含め、やはりエロスと思いきやのパターンになってしまうのでは?(期待して見た人は困惑し、それだけかと思って手を出さない人は見逃して損をするというダブル不幸、そんなにエロス市場に媚びなくても)
それを抜きにすればなかなか良いと思います。
女性の行動の裏に何かあるんじゃないか、どんでん返しがあるのでは?など、余計なことを考えて落ち着かない気分にさせられ、主人公同様げっそりしたけど・・・。