デイヴィッド・コパフィールド終わり

チャールズ・ディケンズ著
David Copperfield (1850) 石塚裕子 訳(岩波文庫)

読み終えました。
5巻めには「編み物」という言葉は出てきましたが、編みシーンはありません。

大団円になるとわかっているのに、終盤はやきもきさせられることばかり。
映画には描かれていなかったこともたくさんありました。
主要な登場人物の後日談があったのもよかった。
今後もまだ見ていない映像化作品をチェックしていきたいと思います。

デイヴィッド・コパフィールド (三)(四)【発見】

チャールズ・ディケンズ著
David Copperfield (1850) 石塚裕子 訳(岩波文庫)

3巻に登場したのは編み物かどうかわかりません。
そこには網細工の袋を編んでいるアグネスがいた
え~? かぎ針でネット編みのことかな?
わかりませんね・・・。
これはいったい何なのか、要調査です。

4巻ではユライア・ヒープの母親が編んでいました!
これは『デビッド・コパーフィールド』(1999)の場面と一致します。
映像では人の好さそうな老婦人に見えましたが、小説では編み物をしながら主人公たちを見張っている感じ悪さが際立っています。まあ、すべては息子を思ってのことなのでしょう。

残すところあと1巻・・・あんなことやこんなことが一気に収束する!?


その後:
疑問だったことを調べてみました。
編み物かどうかわからなかった箇所の原書
…there sat Agnes, netting a purse.
うーん・・・やっぱりわからない。
作っているのは小銭入れなのか小さなバッグなのか?
編み方は棒針、かぎ針、ビーズ、組紐!?
私としてはこのようなものかなーと想像しています・・・。
Knitted and Netted Purses

(2014/7/8)

デイヴィッド・コパフィールド (一) 【発見】

チャールズ・ディケンズ著
David Copperfield (1850) 石塚裕子 訳(岩波文庫)

映像化をいろいろ見たので今度は原作です。
岩波文庫の5巻中2巻まで読みました。
今のところ編み物が登場したのは1巻めだけです。

新訳との事で、読みやすくてわかりやすく、語り手である主人公が幼い頃から始まることもあって、かなりくだけた調子です。ちょっと面白可笑しく訳しすぎではないかと思うほどで、機会があれば他の訳と比較してみたいです。

映画『孤児ダビド物語』(1935)と『デビッド・コパーフィールド』(1999)は、主人公の幼少期と青年期で半々の時間が割り振られていましたが、原作では幼少期は2巻めの最初のほうで終わっているので全体の1/4程度でしょうか。そこまでは忠実な映像化という感じです。

映画は後半の展開が性急だなと思いましたが、この分量を圧縮していたのでは無理もありません。映画では少ししか触れられなかったことが、この先、読み進めていくにつれ詳細に語られるのかと思うと楽しみです。

あとわかったことは、ペゴティは主人公の母の乳母かと思っていたけど、結婚前から父のところにいたようです。とてもふくよかであるという以外は年齢も不詳。


編みシーンは簡単に書かれているだけなのでちょっと物足りませんが・・・。
ミセス・ガミッジが編んでいること、義父の姉がビーズをしていることも映画で見たとおり。おばさんのビーズ作業は、どういうものだかわかりませんが、この人はメタリックなものが好きらしく
小粒のぴかぴか光る鋼色のビーズを糸に通していく
とありました。

3巻め以降も発見がありますように!

David Copperfield 【発見】

これまで『孤児ダビド物語』、『デビッド・コパーフィールド』で編み物を発見しました。日本版のソフト化が少ないので海外版でチェックしたものを。

さすらいの旅路 (1969)

イギリスで製作されたテレビ映画(日本では劇場公開)です。
最初から青年デビッドが登場して回想しつつ物語が進行しますが、現在と過去の場面を行き来し、エピソードが途切れ途切れなので散漫な印象です。

妹のような存在のアグネスが、編み物を手にしたように見えます。
でも、どうもはっきりしません。


David Copperfield (1993)

カナダ/フランス製作のミュージカルアニメ映画で、登場人物は動物に置き換えられています。主人公周辺は猫、ペゴティはもぐら?新しい父はライオンという具合。
シーナ・イーストン、ジュリアン・レノンらが声の出演をして歌っています。

内容はだいぶ原作と違っていて、編み物も登場しませんでした。


David Copperfield (2000)

アメリカ/アイルランド製作のテレビ映画。
ヒュー・ダンシー主演、大伯母の役はサリー・フィールドでした。
『さすらいの旅路』のように回想式の構成ですが、整理されていてわかりやすいです。

義父の姉はビーズではなく別の針仕事をしていました。
寄宿学校の校長の部屋でミセス・クリークルが編む場面が少しあります。


大発見とまでは行きませんでした。
この話題は少し休憩してから、まだ続きます・・・。

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デビッド・コパーフィールド 【発見】

David Copperfield (1999) イギリスBBC
監督:サイモン・カーティス
出演:ダニエル・ラドクリフ、シアラン・マクメナミン、ボブ・ホスキンス、マギー・スミス、イアン・マッケラン、トレヴァー・イヴ、ゾーイ・ワナメイカー
原作:チャールズ・ディケンズ『デイヴィッド・コパフィールド』

■雑感
ハリー・ポッターシリーズのダニエル・ラドクリフのデビュー作です。
『賢者の石』が映画化されてから、「ラドクリフ君の」と銘打って紹介されました。
とらのママさんに情報をいただいていたのを、ようやくチェックできました!

このドラマは様々な場面が『孤児ダビド物語』を踏襲しています。
配役もいい感じで・・・ペゴティだけは、ずいぶん若く見えますが、『孤児ダビド物語』のほうはちょっと年が行き過ぎに思えたので、このくらいで良いかも。

■編みどころ
義父の姉がビーズに糸を通しているような場面はそのままです。
編みシーンは少し違っていて、悪党ユライア・ヒープの母親がイギリス式で編んでいました。しっかり映っているのが嬉しいです。
ユライアが母親を呼び寄せて同居しているらしき状況は『孤児ダビド物語』にはなかったので、原作がどうなっているのか、ビーズ作業が何なのかも含めて興味あります。


まだ続きます・・・。

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David Copperfield (1935) アメリカ
監督:ジョージ・キューカー
出演:フレディ・バーソロミュー、フランク・ロートン、エドナ・メイ・オリヴァー、ライオネル・バリモア、ベイジル・ラスボーン、ローランド・ヤング、モーリン・オサリヴァン、エリザベス・アラン
原作:チャールズ・ディケンズ『デイヴィッド・コパフィールド』

■あらすじ
デビッドは生まれる前に父を亡くし、母とばあやの愛情を受けて育つ。
やがて母は再婚するが、新しい父は結婚前とは別人のような暴君ぶりを見せた。
寄宿学校にやられて校長からは理不尽な扱いを受け、薄幸な母が亡くなると幼い身でロンドンで働かされ、頼りにしていた大人もいなくなってしまう。逃げ出して伯母(実際は大おば)を頼ろうとするも路銀を盗まれ、野宿をしながらやっとのことでたどり着く。

男の子供を毛嫌いしていた伯母だが、悪い人ではなかった。
保護者になってもらい、知人の家から学校へ通えるようになり運命が開ける。

■雑感
大伯母を演じるエドナ・メイ・オリヴァーは、編み物登場で知られる同じくディケンズの『二都物語』の映画化、『嵐の三色旗』(1935)ではヒロインの侍女ミス・プロスを演じています。そのヒロイン役のエリザベス・アランがデビッドの母を演じている・・・というのも面白いです。
(吉永小百合と奈良岡朋子コンビが思い浮かびましたが、キャラが違いますね。あ、でも面長なところは近いものが!?)

■編みどころ
ペゴティ(ばあやの名前。母の乳母なのではないかと思います)の兄は、亡くなった身近な人の遺族などの面倒を見ながら海辺の家で暮らしていて、ペゴティとデビッドは母の再婚前にこの家に滞在し、心温まるひとときを過ごします。

暖炉の前に座っているガミッジ夫人、この人もペゴティの兄の世話になりながら「あたしは寂しい老いぼれさ」「厄介払いしとくれ」などと愚痴をこぼすのが日課です。
彼女が金属製の棒針で編んでいました!

家に戻ると「新しい父上に挨拶を」と言われデビッドは大ショック。
義父の姉も乗り込んできて家のことを仕切り始め、彼らの思い通りに事が運びます。
このおばさんがビーズに糸を通す作業をしているように見えました。
他にも靴下を繕ったり、針仕事もいくつかあり。


原作も読もうと思って用意しました。
ほかの映像化もたくさんあります。
次回に続きます・・・。

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