Divinyls クリッシー追悼

先月、Divinyls のボーカルであるクリスティーナ・アンフレットが、闘病の末に亡くなりました。(最初は表記も Christina Amphlett だったけど、いつからか Chrissy になり、現在はこちらのほうが一般的なようなのでクリッシーと呼んだほうがいいのかもしれません)

それ以来、ふと気づくと思いが彼女のほうへ行っていてなかなか戻らないのでちょっと書いてみることにしました。思い入れについてはたぶんうまく書けないので簡単にご紹介を・・・。

ご存知の方には説明不要だと思いますが、そうでない方もBGMや映画の挿入曲としてよく使われた “I Touch Myself” は聞いたことがあるのではないでしょうか。この曲が入っているアルバム diVINYLS (1991) と、それ以前の80年代とでまず一区切りです。80年代初頭から地元オーストラリアではチャート入りする人気バンドでしたが、この大ヒットによって広く知られるようになりました。

初期は奇抜なパフォーマンスや不良少女ぶり、90年代になってからはエロティックな面が強調されていますが、彼女の魅力は一貫して憂いを帯びたその力強い歌声にあります。

知らない人はまず何から聴いたら良いのか悩みますよね。
とりあえず “I Touch Myself” 収録アルバム diVINYLS (←allmusicで試聴できます。上の画像では下段右のCD)はどうでしょう。
代表曲のような、お洒落なノリの良い曲ばかりではありません。
どちらかというと哀愁漂う曲がたっぷりで、全体としてまとまっていると思います。
特に10曲目の “Bullet” が琴線に触れます・・・。

Divinyls 1991 diVINYLS
収録曲を順に YouTube の再生リストにしました。
なるべくビデオクリップ使用、無いものはライブ、ファンビデオで。


Essential (←allmusicで試聴できます。上の画像では下段中のCD)は80年代のシングル集です。左は日本版の帯。
3枚のアルバムからですが、今は入手し辛いものもあるのでこれはおすすめです。いや、おすすめだったと言ったほうがいいのか冷静に判断できませんけど、これと diVINYLS とでひとまずOK・・・とも言えます。

私はこればっかり聴いていたので “Pleasure and Pain” (ヒットメーカー、マイク・チャップマンの手によるもの。悔しいけどツボ)から始まる流れじゃないとどうも居心地が悪くて、時代が前後するのもお構いなくこの曲順が刷り込まれすぎです。

現在はいろんなベスト盤が出ているし、今後また新しいベスト盤が出るだろうから、今このアルバムを買う意味があるのかと問われると非常~~に困るのですが、自分にとっては身体の一部みたいなものなので手放せません。

12曲とコンパクトなので通して聴いてもダレないとか、曲順がどうとか、今の音楽の聴き方ではあまり関係なくなっているかもしれませんが・・・。
(2008年のコンピレーション Divinyls The Essential とは別物なのでご注意)

Divinyls 1987 Essential+
収録曲を順に YouTube の再生リストにしました。収録されていない80年代の曲もちょっと追加。なるべくビデオクリップ使用、無いものはライブ、ファンビデオで。
(古いものから見たい方は “Boys In Town” をどうぞ)
収録されていないのも全部良いなぁ・・・特に最後の “Elsie” なんてもう涙もの。

Divinyls/Chrissy After ITM
こちらは diVINYLS より後、アルバム Underworld からの曲、映画の挿入曲、クリッシーが他のアーティストのアルバムに参加したものなど後期の曲を集めました。

YouTube に Divinyls の公式動画はほとんど無いのでリストのも消されるかもしれません。
そもそもビデオクリップ集を発売していないのがおかしいんですよね。
オーストラリアのニュース映像など見ると画質の良いものがあるようなので、ぜひ出してほしい!
いろいろ希望はあるのですが、まずはミュージックビデオから・・・。

怪物2本

世紀の怪物/タランチュラの襲撃 (1955)

タランチュラが薬によって巨大化してのし歩き、電線をなぎ倒し家畜や人を襲いますが・・・人里離れているのでたいしたパニックは起こりません。
あれだけ巨大化したら毒があろうが無かろうがえらい事なんですけど、所詮大きいだけなのであっさり退治されます。


ロックンロール・フランケン (1999)

有名ロッカーたちの墓を掘り起こし、パーツを集めてスーパースター”キング”を作ったものの、フランケン物の常として正しいパーツ(この場合は股間のモノ)が使われていなかったために起こる悲劇?
目の付け所は良いんだけど、もう少し練ってほしかった。下ネタです。

静岡へ

以前から行ってみたかった久能山に登り、東照宮を見てきました。
石段が1159段もある険しい山の上に、よくこんなものを造ったものだと感心します(そもそも武田信玄が石段や城を築いたのが大仕事なのですが)。
博物館は閉館中だけど、2006年に塗り替えが行われた社殿は色鮮やかでした。

唐突にこんなものが。 バンダイホビーセンターが静岡にある関係からか、神楽殿横あたりに置かれたケースに、良く出来た家康ガンダムなどが入っていました・・・
でもガンダムがよくわからない私には、後ろの馬のほうが気になったのでした。

学校で習って以来、久しく思い出すことのなかった登呂遺跡も見学。
貫頭衣姿の弥生人の手仕事は「輪状式機織り」というらしいです。

計画性のない旅にしては天候に恵まれ、日本平から話題の富士山も見て帰ってきました。

悪魔って何だろう4本

降霊術師ケミスラー エクソシスト (1977)

ローズマリーの赤ちゃんにされた女児が自分ではそうとは知らずオーメン女ダミアンに成長し、知り合った男の関係者に悪魔が憑いたとかでエクソシスト神父が立ち向かうが・・・という話。
どこかで見た筋立ての組み合わせで、これからというところで終わっているのはパイロット版だからでしょうか。男と日本料理店に行き、おまかせですき焼きか何か食べるシーンに時間を使うくらいなら、もうちょっと何とかならなかったのかな・・・。


魔の巣 Manos (1966)

ドライブ中、道に迷った家族がたどり着いた家では、悪魔の力で不死身になっているご主人様が何人もの妻としもべを思いのままに操っていた・・・という話(っていうほど話が無い!)。
男も女もビンタするシーンが変な自主制作レベル。


インシディアス (2010)

引っ越した家で起こる怪現象・・・よくある家ものかと思えばちょっと違う、かといって斬新なのかというとそれほどでもない・・・でも見てしまいます。
息子にとりついた奴のことを悪魔と呼んだりしていたけど、いわゆる亡霊とか亡者みたいなものなのかな? その正体もはっきりしないままですが、そういう今後の伏線になりそうなものをいくつも置いてあるのは『ソウ』と同じく巧いですね。続編ではそんな予想を超えた展開を期待。


デビル・インサイド (2012)

悪魔祓い中の神父を殺害して病院に収容された女性・・・20年後、その娘が真相を探るため、ドキュメンタリー映像作家とともに母親に会いにゆく・・・というモキュメンタリー。
最初の事件が1989年だから2009年の話なのに、一応プロが撮影しているはずの映像が粗末過ぎて、かえって嘘くさくなっているような気がします。科学的に悪魔祓いをするという若い神父たちも説得力があるとは思えないし、いまいち。

肉体を武器に2本

モール・フランダース 偽りと欲望の航海 (1996)

4話構成のドラマ版です。
映画版『モル・フランダース』(1996)に編み物が少し登場していたのでこちらも見てみたのですが・・・同じ話?っていうくらい印象が違っています。
映画版は主人公の過酷な運命を描く、という感じでシリアスな暗い雰囲気なのに対し、ドラマ版は数奇な恋愛遍歴をコメディタッチで描き、主人公がカメラ目線でしゃべったりします。ダニエル・クレイグが運命の人として登場するのも面白いです。
このドラマ版の方が良くて、原作や他の映画化もチェックしてみたいと思いました。


国家の女リトルローズ (2010)

東西冷戦下のポーランドで、大学教授をスパイするため結婚した女性の話。
政治的なことより女性の内面重視の映画でした。
手編みらしき帽子がちらっと登場。

発見未満2本

シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム (2011)

このシリーズがこんな意欲的なアクション・コメディだとは露知らず、どうせよくある焼き直しだろうと思って一作目もチェックしていませんでした。
ワトソンが首に巻いているブルー系横縞のマフラーを見て、ホームズが「下品な手編みのマフラー」「婚約者の趣味か?」などと悪態をつきます。婚約者が編んでいるシーンがあればよかったのに!


一枚のめぐり逢い (2012)

戦場に落ちていた写真を拾って命が助かった兵士が、帰国後に写真の女性に会いに行く話。
息子の教育方針について離婚した夫婦の意見が食い違います。
男らしく育てたいと思っている元夫が子供と過ごす日に、心配した元妻が「厳しくしないで」と言うと、元夫は「ここじゃお前が好きに育てろ」「園芸でも編み物でもバイオリンでも」と返します。俺の番は好きにやるんだ、っていう主張。
(ここでの編み物はクロシェと言っていたのでかぎ針ですね)
原作があるから、もしかするとそちらには実際に登場するかも・・・と期待して読んでみようかな。

エロスかと思いきや2本

密会1723号室 (2006)

男はホテルで情事を楽しんでいたけど、妻や愛人、使用人にも心があるという話。
DVDのパッケージを見て期待した人は怒る・・・。(えっ?ぎくっ)


愛人契約 (2008)

タイトルやキャッチコピーから想像する内容とは違い、実は家族との関係や心の問題がテーマだったのが意外でした。ウィル・スミスが制作に関わっている(監督が彼の妻)と後で知ってなるほど?
「エロティックサスペンス」を期待した人は怒る・・・。

グリム3本

赤ずきん (2011)

『トワイライト~初恋~』の監督作、という説明だけでOKのロマンス。
そういう目で見れば納得かな・・・。
女性がネット状のショールを肩に掛けていましたが編みシーンは無し。


スノーホワイト (2012)

こっちは『トワイライト』シリーズのヒロインがスノーホワイトに・・・ややこしい。
これが「戦う白雪姫」?ふ~んで、継母のほうを応援したくなりました。


子供に聞かせられない 残酷!グリム童話 (1986)

旧タイトルは「デッドタイム・ストーリー おとぎ話は血の匂い」
寝つけない子供におじさんがお話を聞かせます。

「グリム童話」と付いているけど、第1話は何が元の話なのかわからないし、第2話は一応「赤ずきん」をベースにしているものの、第3話はイギリスの童話「3びきのくま」をもじったもので、グリムやダークファンタジーを期待してはいけません。全体にかなりチープです。
おじさんはちょっとエッチな話が好きなので、そういう意味で子供に聞かせられない・・・は、ありか。

第1話、暗くて不気味な中世の雰囲気、蘇りかけた魔女の特殊効果の出来が良くて期待を持たせますが、残りの2つは現代のお話でコメディタッチに。それも悪くないけどトーンダウンします。
第2話、薬局の店員がフレディ・マーキュリーとジョン・クリーズを合わせたような顔で、何度も巻き戻して見直しました・・・。
第3話、ママがカーディガンを着ていて、コミュニティ・カレッジでレース編みを専攻したなんて台詞もあり、もう一歩で編み物映画になるところ・・・これだから油断できません。

ブログを公開しました

なんとなく書き始めてみて、ボンヤリしているとこのまま自分だけの日記になりそうで。
にわとり頭の中でカレンダーがどんどんめくられてゆくので、何か書き付けておくのは重要かもしれません。まあ、忘れてもどうってことない事ばかりですが・・・。

柳生もの原点?読了

『柳生武芸帳〈下〉』 五味康祐

だいぶ時間がかかりました。
長編でありますが、肝心の武芸帳の謎は解かれておらず、周辺の話が拡散するまま未完です。
1958年に中断した後、1980年に亡くなるまで他にいくつも作品を書いているのに、何故これが未完なのかわかりません。 書きたいことは武芸帳そのものではないところにあり、それはもう書いてしまったのかも?

時代小説が続いたので、次はアウトランダーシリーズを・・・あっ、これも時代小説か!