ロジェ2本

『マーターズ』(2008) で注目されたパスカル・ロジェ監督の他の作品を見てみました。

MOTHER マザー (2004)

老朽化し閉鎖されることになった孤児院で、使用人のアンナは子供たちの声を聞く・・・。

巷での評判の悪さは、勝手な邦題とジャケ画像を作るアルバトロスに問題があるのでは。
舞台は1958年ってことだけど、人里離れているのと古い建物のせいか、もう少し前の時代の雰囲気があって良かったです。内容自体は普通の幽霊話で、特にここが面白いっていうのは無いけど、言われるほどこっぴどくはないと思います。贔屓目でしょうか?

ラストにアンナが白目になっちゃうんですが、これって院長役のカトリオーナ・マッコールが出演していたフルチ映画へのオマージュかな?なんて思いました。


トールマン (2012)

寂れた炭鉱町で子供たちが次々と行方不明になり、ジュリアの家からも子供が連れ去られた。

おお、意外な展開! 予備知識なしで見てよかった。
これはホラーではありません。
おどろおどろしい宣伝文句でパスする人がいるともったいないな。


『マーターズ』も含め監督作を3本観たけど、女性、子供、地下など共通点があり、『マーターズ』と『トールマン』では思想を問題にしているのも通じるところがありました。
『MOTHER マザー』で、細いところを降りていくと地下に別世界・・・これは『マーターズ』にもあり、『トールマン』では映像はあまり無いものの、 地下道が出てきます。
『トールマン』のDVDに監督のインタビューが入っていて、地下が好きなんだそうです。
ラテン寄りのフランス人らしく、いろいろと雄弁に語ってくれて好感が持てました。

次の作品も期待したいけど、今のところ4年に1本ペース?
資金面で苦しそうなのが心配・・・。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA