ホラー日和?

『もっと厭な物語』 文藝春秋・編(文春文庫)

夏目漱石、クライヴ・バーカー他

『厭な物語』に比べホラー色の濃いアンソロジーでしたが・・・ホラーとしては物足りないし、「厭」というのと違うと思うものが多く、ほとんど読んでいるクライヴ・バーカーの作品がメインだったのも残念です。
(クライヴ・バーカーは『アバラット』だけページを開けません。作風が違いそう、映画化が頓挫したから、単行本だから・・・などなどで積んだまま)

印象が強かったのは草野唯雄です。えぐい話で厭さも満足しました。幅広いジャンルで多作な人のようですが、短編に奇想天外なエログロものが多いとか。何も読んだことがないのでとても興味をひかれまして、短編集を中心に何冊か入手しました。


『乱歩の選んだベスト・ホラー』 森英俊/野村宏平 編(ちくま文庫)


乱歩のエッセイ「怪談入門」がいいですね。乱歩が探偵小説に興味を持ってからは、ある時期まで怪談をほとんど読んだことがなかったというのが意外です。巻末の主要作品紹介を見ると入手困難なものが多そうだけど探して読みたくなります。

「猿の手」は先に読んでいた『怪奇小説精華』に収録されていたのと同じ訳でした。
ジョージ・マクドナルドの「魔法の鏡」を読みながら、この情景は見たことがある!と思って探してみたもののそれらしき映像化作品は見当たらず・・・よくよく思い返してみると以前読んだ『世界怪談名作集〈下〉』(岡本綺堂 翻訳)に収録されていた「鏡中の美女」が脳内映像化されていたみたいです。
エーヴェルスの「蜘蛛」は最近ほかのアンソロジーで読んでいたりと結果的には知っているものが多かったけど、『白衣の女』の著者ウィルキー・コリンズの「ザント夫人と幽霊」があったり、横溝正史訳の「専売特許大統領」なんて珍しいものも読めて満足しました。


『プレデターズ』 (扶桑社ミステリー)

F・P・ウィルスンほか 著、エド・ゴーマンほか 編、大久保寛・白石朗ほか 訳

だいぶ前に同じ編者のアンソロジー『罠』を読んで、これも読もうと思いつつ忘れていました。映画の『プレデター』とは直接関係ありません。
クーンツの「ハードシェル」を読んでいた以外は未読・・・というより知らない著者が多く、内容も『罠』よりだいぶ緊張感の無い感じでしたが、エドワード・ウェレンの『心切り裂かれて』が印象に残りました。

遺伝的な痴呆症の主人公が、病気の発症前にプログラミングしておいた人工知能の自分の指示で行動するという話です。事件に巻き込まれ、自分では何の自覚もなく人工知能に報告して指示を仰ぎますが、病気が進行してきて従う意味も分からなくなって逆らってみたりします。起きている事件は古臭いし、ラストはありがちかな~と思うけど好みなんですね。

追いつかない読書メモ

先週は雑用が多くて更新できませんでした。
だいぶ前に読んだ本の記憶がなくなりそうです。

『宮本武蔵』 吉川英治文庫(講談社)


映画は主演が三船敏郎、中村錦之助(萬屋錦之介)、高橋英樹と観ましたが、三船版が標準で、錦之介版は余計な話が多い、高橋英樹版はやや奇を衒いすぎかなどと思っていました。ところが原作を読むと印象が全然違ってびっくり!

錦之介版は余計な話どころか、それが原作に忠実だったことがわかりました(忠実なのがいいとも限りませんが)。内田吐夢が変なものを撮るはずがなかったのですね。
高橋英樹版は、読む前はちょっと変わってるけどありかも?という感想でしたが、読後はおばばとお通さんの結末が作者の意図と違いすぎて・・・面白い部分も無いことはないんですけど。
三船版は原作を読んでいない人でも楽しめる、錦之介版は読んでいないと面白くない、高橋英樹版は原作と比べて驚いてほしい、という感じです。

NHK大河ドラマの『武蔵 MUSASHI』は、いろいろ問題があったらしく再放送もDVD化もされていません。当時は興味なかったけど見られないとなると見たくなります。

忘れてた読書メモ

去年の終わり頃からあまり書いていなかったのでまとめて簡単に・・・。

『厭な物語』 (文春文庫)

クリスティー、ハイスミス他

11篇の後味の悪い物語が収録されています。
嫌さはそれほどでもないけど、もちろん自分の身に起こらなければの話で・・・。
日本の作家が含まれている『もっと厭な物語』も読んでみようと思います。


『プードルの身代金』『孤独の街角』『スモールgの夜』 (扶桑社ミステリー)

パトリシア・ハイスミス

3作とも長編です。どれも都会が舞台で、相容れない人間同士に起こる事件が描かれています。

『プードルの身代金』では山の手に住む余裕のある夫婦vs彼らに憧れる警官vs卑屈な誘拐犯、『孤独の街角』では自由に生きる娘と彼女の守護者たちvs偏見に凝り固まった男、『スモールgの夜』ではゲイの男性と見習い裁縫師の女性vs裁縫師の元締めであるゲイ嫌いの女と彼女に操られる男・・・と登場人物のタイプは様々ですが、違う種類の人間に対する憎悪や悪意、無理解がおそろしいです。
その一方、報われない愛もあります・・・。
いつもながらどんどんこじれてゆく人間関係がたまりません。


『動物好きに捧げる殺人読本』 (創元推理文庫)

パトリシア・ハイスミス

歩いているとき道路脇の溝の中にある排水パイプに目が留まり、パイプの中にネズミが入ってゆくシーンが思い浮かんで、何の映画だったっけ?としばらく考えてしまったのは、この短編集の一篇でした。
人によるかもしれませんが、私にはハイスミスの作品は脳内映像化されやすいような気がします。克明な情景描写ではないのに・・・というより、あいまいな部分があるせいで、よりイメージを補完しようという力が働くのかも?
動物好きに、と言っても動物が酷い目に遭わないわけではないので油断禁物です。

ちりも積もれば

とある製薬会社の健康茶の中に、ポイント券のついたチラシと大麦若葉粉末のサンプル2本などが入っています。ポイント券をためると商品と交換できると。そんなにたまるとも思わなかったけどまとめ買いすることもあったので、何気にキッチンのデッドスペースに突っ込み続けて10年も経ったでしょうか。さすがに邪魔になって来たので交換しようと数えてみると・・・。

なんと120枚ありました!
ってことは120箱も買ったってこと? ひえ~~!!
10年だとすると一月一箱でたいしたことないんですが、まとまるとバカにできません。

製薬会社のページからダウンロードできる申込用紙には、10枚の券を貼るスペースとその希望商品、20枚の券を貼るスペースとその希望商品という具合に合計30枚貼れるようになっています。10ポイントの商品(普通の健康茶が多い)12個にしようと思いましたが、申込用紙を12枚書くのが面倒なので20ポイントの商品(健康食品が多い)も選んで4枚送りました。

あとで思ったけど、住所氏名はパソコンで入れて印刷すればよかったんですよね・・・。
まあ、試したことのない商品なので良しとしよう。

混雑しているから時間がかかるようなことが書かれていたので油断していたら、5日ほどで届きました。上の4つが10ポイントの商品、下が20ポイントの商品です。大麦若葉粉末2本おまけ。

そもそもゴミ箱行きになるはずのポイント券だったので妙に得した気分♪
でもね、なぜかもらった商品の中にはチラシもサンプルも入っていなかったんです。販売用商品との区別をしているんですかね?別に構わないけどちょっとした謎。

教訓:編む時間が少なくてもコツコツ編んでいればいつか完成する!
(ポイントはコツコツためたわけじゃなくて突っ込んでいただけ・・・)

コリアンダー終わり

花が咲き始めてしまったのでもういけません。
細~~い葉っぱしか出なくなっちゃいます。

収穫量はいまひとつというか全然ダメでしたね。
お店で買った方が安上がりだけど、思い立った時に手に入らないしなー。
新しくタネを蒔いてみましたが、この環境ではまた同じかしら。
もっと日陰に置けると良いのですが・・・。

連休終わり

高野山に一泊してきました。
ほとんど移動で、御開帳を見ただけという感じです。

ちょうど夜の番組で中継があった日で、すぐ近くで生中継しているのを宿のテレビで見るのが変な感じでした。↓このライトアップはテレビ局が。


お地蔵さんのニットも収穫がありました。
いずれまとめたいと思ってます・・・。


明日出張なので気分的に休めず、連休があったような気がしません。
ほんとにココに行ったんだろうか~。

今年最初の収穫

去年の冬に蒔いたコリアンダー。
大きくならないし葉っぱの色が悪くて・・・。
(手前がずいぶん小さいのはスズメに踏まれたからかも)

これはきっと栄養が足りていないんだろうと肥料をやって2週間。
色が良くなり元気に育ってる!

暑くなってきたので冷やし中華風の麺と一緒にいただきました。
毎度のことだけど、すでにとう立ちしそうな気配が。
早めに利用することにします。

重力の影

ジョン クレイマー著
Twistor (1989) 小隅黎・小木曽絢子訳

超ひもQを使った食べ物で編み物のときに思い出した本です。古本をひと箱いくらで買ったりすると、目当てじゃないものが忘れられて何年も積み上げたままになっていますが、これもそんな中の一冊でした。

そもそも著者は小説家ではなく物理学者で、「このごろ質のいいハードSFが出ないね」と友人にぼやいたら「それはきみが書かないからだよ」という挑発に乗せられて書いたといいます。(謝辞を要約)

物語の発端は、実験装置を作動させると”場”の物体が消える現象が起き、条件を変えて作動させると”場”の物体が地球の植物ではない木製の球体と置き換わっていたというものです。

読み始めてみると、ちょっと苦手パターン。
地球上を舞台にしたSFにありがちな、研究をめぐる政治的な背景など。実社会をモデルにしているから仕方ないのですが、特にハードSFに出てくるとガッカリなんです。本作も前半はそんな感じで大学の研究室に機材を提供している企業の思惑やら、それを利用している教授の思惑やらが出てきます。そんなことに煩わされずにサイエンス中心にできないものでしょうか。

そんな不満がたまり始めたところへ登場人物がサイバーパンクを小バカにするので、こっちも「あんたの言う質のいいハードSFってのを読ませてもらおうじゃないの」って構えちゃったりして・・・。

途中から劇的な展開があって最後まで飽きることはありませんが、著者の「質のいい」とは科学と似非科学の境界がうまくぼかされておりエンタメ性も満たしているということみたいです。ロマンス、子供、動物、サスペンスなどが盛り沢山、視覚に訴える要素が多いのでこのまま映像化してもかなりいけるんじゃないかと思いますが、そんな話はなかったのかな?

サイエンス部分を期待していただけに、都合の良すぎる展開と楽観的過ぎる結末はいただけませんでした。ネタはすごく面白いんですけどね~。

シェトランド

シェトランド島を舞台にしたアン・クリーヴスのミステリ小説で、日本では “シェトランド四重奏” と紹介されていたシリーズがドラマ化されています。

AXN Mystery で4/8放送スタート!
エピソードは・・・
第1話「野兎を悼む春」 (四部作の三作目)
第2話「大鴉の啼く冬」 (四部作の一作目)
第3話「澱んだ水」 (四部作にはない)
第4話「青雷の光る秋」 (四部作の四作目)

ドラマは脚色されているという話だけど評判は良いようで、続編も予定されています。

ダグラス・ヘンシュオールのペレス警部にラテンのかけらもないのが残念ですが、そんな贅沢は言ってられません。小説には編み物が登場していたので、ぜひ映像でも発見したいです。