ミュージックビデオ 【発見】

Amiina Iceland Tv Performance

アイスランドの女性4人組。ビデオに編み物は登場しません。
2007年のアルバム Kurr のジャケット写真でメンバー全員が編んでいます。


Cascada – A Never Ending Dream

CASCADA のMaxi-Single CD Everytime We Touch を見るとレース編みみたいなものを着ている写真が使われているので、動画にもあるかも!と期待してチェックしたけど違っていました。
そこで無理やり捻出したビデオがこれ。お姉さんたちが青いアミアミタンクトップを着ていますが、編み物っていうより網ですね。ナタリーさんはどうして着ないのかな~・・・。


Kelly Clarkson – Thankful

ビデオありません。ケリー・クラークソンの2003年のアルバム『サンクフル』でかぎ針編みのプルオーバーを着ています(日本盤では座った写真使用)。
別の写真を見るとタートルネックでした。胸元とラッパ袖がいい感じですね。


Phish – Slip Stitch and Pass

ビデオありません。1997年のライブアルバムです。 ジャケットデザインはヒプノシスのメンバーだったストーム・ソーガソン。何故こういうタイトルになったのか知りたいですね。


Lamb – Cotton Wool

バンド名からして編み物と縁がありそうなんですが、ここで言ってる “Cotton Wool” って糸のことかと思ったら脱脂綿のことですかね?
ビデオはジョージ・ルーカスの映画『THX-1138』みたいな空間・・・毛糸が登場するのでプチ発見ということで。

バット 【2本発見】

蝙蝠のほうのバットであります。
編み物の出番がとっても多い注目作!

The Bat (1926) アメリカ
監督:ローランド・ウェスト
出演:エミリー・フィッツロイ、ジョージ・ベランジャー、ルイーズ・ファゼンダ、上山草人

■あらすじ
Miss Cornelia Van Gorder はフレミング邸を借りて住んでいた。
屋敷の持ち主が亡くなり、隠されたお宝を狙って蝙蝠マスクにマントの怪人が現れる。

■雑感
Miss…は老嬢と思われます(以下お嬢)。
コミカルな役どころで登場する女中のリジーが面白いです。
サイレントなので台詞は気にしなくてもいいのですが、登場人物が多くてちょっとわかりにくい。
犯人は誰だ?と思わせるためなのかな。

■編みどころ
お嬢は屋敷の中でも手提げ袋に入れた編み物を持ち歩き、寸暇を惜しんで編んでいます。
何かの現場に駆け付けているようなシーンでも、隙あらば袋から編み物を取り出そうとしている様子が見て取れて素晴らしいです。
編み物を手放さないというのが、最後のオチにまで効いていて痺れました。


The Bat Whispers (1930) アメリカ
監督:ローランド・ウェスト
出演:グレイス・ハンプトン、チェスター・モリス、ウナ・マーケル、モード・エバーン

■あらすじ
1926年版を同監督がトーキーにリメイクしたもの。
ストーリーは同じで、前作のままのカット割りも多い。

■雑感
セットやカメラワークなど、4年でずいぶん進歩したものだと思いました。
トーキーになったので、かえって字幕が無いのが苦しいです。
あの『バットマン』の原作者は、この作品からインスピレーションを得たとか。

■編みどころ
前作とほとんど同じですが、編み物への執着度がやや低い感じです。
お嬢役は新旧どちらもイギリス出身の女優さんですが、こちらの人のほうがよりイギリスらしい編み方だと思いました。


どちらもネット上で視聴可能です。
でも日本版DVDも出してほしいな・・・。

もうひとつのリメイクに『ヴィンセント・プライスのザ・バット』(1959)がありますが、これはストーリーがおかしな具合に変えられており、ヴィンセント・プライスの役割も何だかな~で、さらには編み物が登場しないという改悪がされています。
実はこちらを先に見ていて、別に何とも思っていなかったけど、旧作で編み物を発見してからは困った映画に分類されました。

華麗なる対決 【発見】

Les pétroleuses (1971) フランス/イタリア/スペイン/イギリス
監督:クリスチャン=ジャック
出演:ブリジット・バルドー、クラウディア・カルディナーレ、マイケル・J・ポラード

■あらすじ
舞台はフランス人が開拓した西部の町。
列車強盗でお尋ね者のギャング団「フレンチ・キング」の正体は、BBを首領とする5人姉妹であった。父親が縛り首になり跡を継いでいたのだが、盗品の中に牧場の譲渡書を見つけると、足を洗って持ち主になりすまそうとやってくる。
一方、町を牛耳っていたサラザン一家も娘の代になり、CCは弟4人を率いて暮らしていた。
彼らは偶然、例の牧場から石油が出ることを知り、買い取ろうとするのだが・・・。

■雑感
BBの妹たちが4人、CCの弟たちが4人・・・
想像通りのお気楽なフレンチ・ウェスタン・コメディです。
ファッションに見どころがあり、犬やサボテンの小ネタも面白くて気に入ってしまいました。
BBもCCもお姉さんすぎるんじゃないかとか、マイケル・J・ポラード扮する保安官のボケがイラっとするとか全然なく、とてもキュートな作品です。2人の組んず解れつのファイトも見もの。
これは “編み物発見!映画” の評価5割増し効果でしょうか!? いやいや、そんなことは・・・。

■編みどころ
終盤の列車の中、新婦が赤ちゃんの靴下のようなものを編んでいます。
細い金属製の棒針で輪編みをしていて、毛糸の玉を転がせるのが合図になる場面。
最初の強盗シーンでも糸玉を落とした娘がいましたが、こちらは編み物かどうかわかりません。
針に糸を通そうとしているようにも見えます。

イマジカBSで観たけどフィルムが退色したような画質でした。
DVDも良くないみたいなので残念です。もっとクリアなのを出してくれないかな~。

追記:
序盤にポーチでご婦人が何か手仕事をしています。
ボビンレースではないかと思うのですが、筒状の枕みたいなものを立てた状態で作業していて、立ち去るときに抱えて行くのが丸めたヨガマット風でした。

その後:
DVDを確認。放送時とは比較にならない鮮やかさで、じゅうぶん許容範囲です。

シスターズ 【発見】

Sisters (2006) アメリカ
監督:ダグラス・バック
出演:クロエ・セヴィニー、スティーヴン・レイ、ルー・ドワイヨン

■あらすじ
医師のディランはボランティアで訪れた診療所で、訳ありな女性アンジェリークに惹かれる。
姉と同居しているという彼女のアパートへ行き一夜を共にするが・・・。
結合双生児を扱ったブライアン・デ・パルマ監督『悪魔のシスター』(1973)のリメイク。

■雑感
何じゃこりゃ! 普通の出演者の普通の映画だと思っていたら、かなりトンデモ映画でした。
途中まではリメイクみたいなんですが、だんだんおかしくなってお話になっていません。
変えようとしたけど失敗したという以前の問題で、監督の行く末を案じてしまう出来に。
これが長編デビューらしいけど、その後たいした仕事ができていないのも納得です。

■編みどころ
そんな内容にもかかわらず、編み物的には大いに収穫があり・・・。
ソファに置いてある編みかけのものを、「姉の編み物よ」と言って脇にやる場面があります。
それがケーキやドーナツの箱みたいな持ち手の付いた紙箱(羊の絵と KNITTING FAMILY KIT と書いてある)に入っており、細長い箱なので棒針も含まれているキットなのかも。

後の場面で太糸で何か大きなものを、キットとは別の?金属製の棒針(ジャンボ針くらい)で編んでいて、それが凶器になります。

映画ではよくあるけど、実際、編み棒はそんな簡単に刺さりませんよね。
(実際って何だ? やってみたことはないです。本当です。)
絵的に面白いのはわかりますが・・・。

『悪魔のシスター』(1973)に編み物は登場しません。

アキュムレーター1 【発見】

Akumulátor 1 (1994) チェコ
監督:ヤン・スヴェラーク
出演:ペテル・フォルマン、エディタ・ブリヒタ、ズディニェク・スヴェラーク

■あらすじ
無気力病に陥った主人公の前に自然療法の先生が現れ、あらゆるものからエネルギーを吸い取れと教えを受けるが、実はテレビにエネルギーを吸い取られていたことが判り・・・。

■雑感
主人公は最初、自分のあまりのモテなさ加減に呆けちゃって、自然療法師も役に立たない感じ。
一体どうなるんだろうと思いますが、素敵な女性が現れてから俄然張り切り出してカッコよくなり、話もテンポよく進みます。
テレビの向こうの別世界の表現や、体内の映像化などが独特で面白かったです。

■編みどころ
女性の祖母が編んでくれた手袋、というのが話だけ登場!
片方なくしてしまって右手はいつも冷たかった、自分が半分ないような気持ちだったというのですが、「その片方を見つけたわ・・・あなたよ」なんですって。ムムム・・・

やがて来たる者へ 【発見】

L’uomo che verrà (2009) イタリア
監督:ジョルジョ・ディリッティ
出演:マヤ・サンサ、アルバ・ロルヴァケル、グレタ・ズッケーリ・モンタナーリ

■あらすじ
1943年のイタリア、ボローニャ近くの山村で暮らす少女マルティーナは、弟ができるのを楽しみにしていた。村にはドイツ軍がたびたび来るようになり、反乱軍の協力者を狩り出そうとする。
やがて弟が無事に誕生し、喜んだのもつかの間・・・。

■編みどころ
子供たちの帽子やショールなど、ニットの登場が多いです!
少女の祖母?が編み物をしていて、右手で糸をかけるイギリス式のような感じです。

皆で小屋に集まり、話をしながら木の枝などで籠を編んでいる場面がありました。
この光景は・・・思い出したのが『木靴の樹』。これもイタリア北部の小作農だし、夜に集まって作業するというのが一般的だったのかな? イタリアに限らず、ごく自然なことなのかもしれないけど、大人から子供まで参加しているというのが印象的でした。

ハプニング 【発見】

The Happening (2008) アメリカ
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:マーク・ウォールバーグ、ズーイー・デシャネル、ジョン・レグイザモ

■あらすじ
アメリカの東海岸で、人々が突然異常行動をとり始める。
主人公は妻と友人の娘を連れて逃れようとするが・・・。

■雑感
あまり評判が良くないみたいですが、それほど悪いとは思いません。
それは私が『シックス・センス』を観ていないからかも・・・

近年こういう映画(日常+大規模な異常現象が起こる)が多いような気がします。
映像技術的に描きやすくなっているというのもあるだろうけど、今までゾンビ映画が背負ってた役割を横取りしようとしてる? なんてふと思ったりして(どんな役割だ)。
でも下手するとあれこれ難しいことを言われてこき下ろされたり散々です。
ゾンビなら理屈無用で済むのにね。

■編みどころ
ガスマスクを着けてテレビを見ている老婦人が編み物をしていました!
(編む動作はナシ)

50/50 フィフティ・フィフティ 【発見】

50/50 (2011) アメリカ
監督:ジョナサン・レヴィン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、セス・ローゲン、アナ・ケンドリック

■あらすじ
27歳で5年生存率50%のガンと診断された青年の話。
脚本家の実体験を基にしており、深刻な状況をコメディタッチで軽く描いています。

■編みどころ
病院で治療のために、座って点滴を受ける患者たち。
お菓子などつまみながら雑談中、一人の女性が編み物をしていました!

また、主要な登場人物に研修中のセラピストの女性がいて、彼女の診察室のソファにかぎ針編みのブランケットがありました。家庭的なムードでリラックスさせる目的に役立つのかも。


それにしてもこの手のブランケットの登場は多いです。
エボミネーションの母親が編んでいたのもこんなのでした。
今まで四角いモチーフを繋ぐからグラニー・スクエア・ブランケットと言うのだと思っていましたが、あちこち見てみるとそうとも限らないようで、ぐるぐる編んだものもグラニー・スクエアと呼んでいます。
てことは、オーソドックスな全体が四角いブランケットというほどの意味なんでしょうか?

おばあちゃんたちがどんなものを編んでいたのか知らないとピンと来ませんね。
(おばあちゃんたちが編んでいた=グラニー、この理解も正しいのかどうか?)
ブランケットの画像を見すぎて無性に編みたくなってきました・・・いつか編めるかな・・・。

とらのママさん、情報ありがとうございました!

美女ありき 【発見】

That Hamilton Woman (1941) イギリス
監督:アレクサンダー・コルダ
出演:ローレンス・オリヴィエ、ヴィヴィアン・リー

■あらすじ
安いワインを盗んで投獄された女がいた。
名前を聞かれた彼女はエマ・・・ハミルトン夫人と答え、身の上を語り始める・・・。

踊り子から美貌と才能で身を起こし、ナポリの英国大使ハミルトン卿の妻となったエマ。
その魅力でナポリ王妃とも親交を深め、やがてネルソン提督と互いに家庭がありながら愛し合い、娘もできる。しかしハミルトン卿が財産を失い亡くなる中、提督も海戦に向かうのだった。

■雑感
映画の冒頭、ハミルトン卿の屋敷でエマの肖像画を見たフランス大使が「これほど美しい女性が存在するわけがない」と言います。この絵はジョージ・ラムニーが描いた Emma Hart in a Straw Hat の顔をヴィヴィアン・リーにしたものでした。他の肖像画も見ると、実際のハミルトン夫人はヴィヴィアン・リーとはまた違うタイプの、とても愛らしい人だったようです。

映画ではエマが道ならぬ恋の罪深さを嘆いたりもしますが、当時は大胆な公認状態で、それゆえ大スキャンダルだったとの事。映画制作時の情勢で戦意高揚を重視したため、ロマンスはやや控えめな?表現になったらしいけど、史実に近い映像化作品があるなら見てみたいです。
主演のヴィヴィアン・リーとローレンス・オリヴィエが不倫の末、結婚に至ったというのと重なりますが、提督の妻のほうは厳しい態度で離婚に応じません。

■編みどころ
提督がロンドンに帰国した際、関係者一同がホテルに集まる場面があり、提督の妻がエマと会話しながら編んでいます。わりと太糸でイギリス式の手つきでした。

奇しくも『ブロンテ姉妹』と同じく、妻が編み物する傍らに、夫に横恋慕する女という構図です。
おまけにどちらも威圧感のある年上の妻で、何だか象徴的な感じも・・・。

ブロンテ姉妹 【発見】

Les soeurs Brontë (1979) フランス
監督:アンドレ・テシネ
出演:イザベル・アジャーニ、マリー=フランス・ピジェ、イザベル・ユペール

■あらすじ
貧しさの中で想像力をもって詩と小説を残したブロンテ三姉妹の生涯。

■雑感
全編通してやつれた感じだけれど、表面には激しさはほとんどなく淡々と暮らしているかのようなので、時たま見せる明るい表情も痛々しいばかりです。

映画では兄弟姉妹四人と父親の暮らしから始まり、シャーロットが結婚したようなところで終わっているのですが、その前と後も・・・というブロンテ一家の境遇は Wikiのブロンテ姉妹 が簡潔でわかりやすいです。読んで凹みました。

■編みどころ
シャーロットとエミリーはベルギーのエジェ夫人が経営する寄宿学校に留学し、シャーロットは教授であるエジェ氏に報われぬ恋心を抱くようになります。
夫人はエジェ氏が教壇に立つ間も、皆を見渡せるような場所で編み物をします。
布製の折りたたみ式物入れから、大ぶりなものを取り出して編んでいました。

シャーロットの『ジェイン・エア』、エミリーの『嵐が丘』も映画化で知っているだけなので、アンの作品と共にいつか原作も読んでみたいと思います。