髪結いの亭主 【発見】

Le mari de la coiffeuse (1990) フランス
監督:パトリス・ルコント
出演:ジャン・ロシュフォール、アンナ・ガリエナ

■あらすじ
12歳の少年アントワーヌは、女性理髪師に調髪してもらうひとときにうっとりし、将来は「女の床屋さんと結婚する」と心に決める。やがて中年になった頃、若く美しい理髪師マチルドと結婚し、夢のように幸せな10年が過ぎた・・・。

■雑感/編みどころ
少年時代をノルマンディーの海岸で過ごしたアントワーヌは、兄とともに母のお手製の毛糸のパンツをはいて砂浜で遊び興じていました。ほかの子供たちはそんなパンツをはいておらず、苦い思い出として残っていたようです。
色は赤で、白と緑の縁取りがあり、腰にサクランボをかたどった飾りがついていますが・・・見た目の問題ではなく、乾かないので「1日中濡れっぱなし」「1週間も使っていると股がひりひりする」のが悩み。「この水着を編み 4年も はかせた母を大いに恨んでいる」という一方で、股間への興味やいたわりを覚えたとのこと。

この毛糸のパンツを兄が保管していて、アントワーヌとマチルドが結婚したときにお祝いとして持ってきます! 当時は大きかったけど今ならピッタリ?ってサイズ。「今夜 はけ」なんて言われます。古いわりには保存状態良し。

また、マチルドに理髪店を譲った男性は、引退して施設に入居しています。
そこへ2人が面会に行った際、庭のベンチに編み物を手にしている人がいました。

編みシーンはないけど毛糸の海水パンツは大収穫!

オリンピックで 【発見】

ソチ冬季五輪スノーボードの男子スロープスタイルという種目で、フィンランドの選手が滑る時に隣で編み物をしている人(男性らしい)がいたとの情報が!
ガーター編みでしょうか。左手に糸をかけているように見えます。
私は見ていませんでしたが・・・動いているところを見てみたい!
また放送するかな??
その後:
再放送でチェックしました!
選手が糸を手に持ったり、編んでいる人とグータッチ的なことをしていました・・・何なのか気になる!! この人が勝ち進めばもっと見られたかもしれないのに、惜しいなぁ~。


ソチ関連ではちょっと前になりますが、1/18にBSプレミアムで放送された『ぐるっと黒海4000キロ「アジアと欧州の交差点を行く」(前編)』でブルガリアを訪れた際に、ご婦人方が車座になって針仕事をしていました。昔は革命の歌を歌いながらやっていたものだ・・・という話で、それぞれ刺繍、縫い物、糸紡ぎなど持ち寄っていて、何人かは編んでいる人も!

港のマリー 【発見】

La Marie du port (1950) フランス
監督:マルセル・カルネ
出演:ジャン・ギャバン、ニコール・クールセル、ブランシェット・ブリュノワ

■あらすじ
酒場や映画館を経営する羽振りの良い中年男シャトラール。
若い娘に目を留めるが、それは自分の情婦の妹マリーだった。マリーに思いを寄せる若者は気が気でなく、シャトラールに挑みかかるが相手にされない。
危なっかしいマリーは思いつめた様子、彼女の心はどこへ?

■雑感/編みどころ
中年というより初老の感じのジャン・ギャバンと、初々しいニコール・クールセルの取り合わせ。散々やきもきさせて、いったいどうなっちゃうのかと思わせて・・・あらあら。でも編み物発見!効果のおかげで好印象、なんだか微笑ましいような・・・。

シャトラールが終盤、マリーの乗ったバスを車で追いかけている時、バスの中でマリーの後方に座っている女性が棒針編みをしています!
体の右半分が映っているくらいなのでよく見えませんが、時間はけっこう長め。

台詞に登場 #8 【発見】

我は海の子 (1937)

資産家で有力者のひとり息子ハーヴェイは、友情や成績を買収と親の地位を利用して手に入れている。ついに学校で問題になり、多忙な父も息子に甘かったことに気づいた。
停学になったのを機に船旅に同行させるが、ハーヴェイはデッキから海に落ちてしまう。
彼は漁船に拾われ、漁師マニュエルと行動を共にするうち素直な心を取り戻す・・・。

縄が絡まってもがいている漁師の仲間に向かってマニュエルが
腕の立つ相棒と
組んだほうがいいぞ

延縄で編み物するような
女々しいやつは やめとけ
なんて言います。
ちょっと聞き捨てならんですが、良い映画なのでいいかな。


夜までドライブ (1940)

ジョーとポールの兄弟は長距離トラックの運転手。
稼がなくてはトラックを取り上げられてしまうため、寝不足で無理な運転を続けているうち事故を起こし、ポールは右腕を失う。兄はすぐに就職できたが弟は・・・。

なかなか仕事が見つからない中、兄たちを招いて夕食の席で
編み物を習って
内職でもするさ
英語では少し違う表現だけど、ネガティブ思考には変わりありません。
家でやることもなく過ごしている荒んだ状況なので仕方ないかな・・・。
この映画は前半と後半が違う雰囲気で、ラストの展開も意表を突かれました。

禁断の木の実 【発見】

Le fruit défendu (1952) フランス
監督:アンリ・ヴェルヌイユ
出演:フェルナンデル、フランソワーズ・アルヌール、クロード・ノリエ

■あらすじ
もうすぐ45歳になるペルグランは、5年前に幼い子供2人と老母とともに地方都市に移り住み、町医者としてやってきた。美しい未亡人アルマンドと再婚し、彼女の采配で家のことはすべて申し分なく行われる一方、安らぎを見出せないでもいる。
出先で若い娘マルティーヌと出会い、愛人にして家にまで入れてしまうのだが・・・。

■雑感/編みどころ
今まで真面目に暮らしていた主人公は、小娘への恋心も真面目なのです。
飽きた小娘は去りますが、彼女も悪気はありません。
ハラハラさせながら・・・そうか、最初の場面だ。というパターン。

主人公の母親が棒針編みをしていました!
右の針を脇に挟んでのイギリス式みたいな感じです。
3回くらい登場。

幸せになるための恋のレシピ 【発見】

Ensemble, c’est tout (2007) フランス
監督:クロード・ベリ
出演:オドレイ・トトゥ、ギョーム・カネ、ロラン・ストーケル、フランソワーズ・ベルタン

■あらすじ
食うや食わずで清掃の仕事をしているカミーユ、人前でうまく話せない貴族出身のフィリベール、だらしない料理人フランクという3人が共同生活をすることになる。
そこへ施設に入っていたフランクの祖母も加わって・・・。

■雑感
女性1人と男性2人、すぐに恋愛話になるかと思えばそうでもないです。
夢がないわけではないのに、うまくいかず彷徨っていた人たちが、一緒になったら(おばあさんも含め)それぞれの道が見えてきて進むことができた、という話でした。

もちろん恋もあるけど、タイトルやDVDジャケ写真がシェフ物みたいで良くないですね。
原作は『恋するよりも素敵なこと―パリ七区のお伽話』アンナ・ガヴァルダ著・・・これも原題(映画と同じ)では「恋」なんて言っていないのに。そんなに恋って付けたいかな?

■編みどころ
編みシーンはありませんが・・・。
フランクの祖母が施設の部屋で編み物をしていて、毛糸や棒針が見えます。
あとで「これ あんたに」「ばあちゃんが編んだ」と言って、フランクがカミーユにピンク系混ざり糸のマフラーを手渡します。クリスマスのプレゼントでした。

カミーユのマフラー、おばあさんのカーディガンをはじめ、ニットの登場が多めです。

ベビーギャングとお姐ちゃん 【発見】

1961年 東宝
監督:杉江敏男
出演:小林桂樹、淡路恵子、中村勘九郎

■あらすじ
アッちゃんの家の近所のアパートに越してきたお姐ちゃんたちは、隣の部屋にイケメン大学生を見つけると猛アタックをはじめる。アッちゃん一家と専務さん一家も交えての騒動。

岡部冬彦の『アッちゃん』と『ベビーギャング』が原作で、『お姐ちゃんシリーズ』と合体した映画。

■雑感/編みどころ
母親役の淡路恵子が、黄色い毛糸で何か編んでいました。
編み方はアメリカ式ではなさそうだけど、よくわかりません。
棒針で輪編みしているようにも見えます。

前の勘九郎がアッちゃん役で、小さいけどそのまんまですね。
同じキャストの前作『アッちゃんのベビーギャング』もチェックしたいです。

台詞に登場 #7 【発見】

戦争にまつわる場面3本。

世紀の楽団 (1938)

酒場の求人に歌手とバンドが別々に応募してきて一緒に組むことになる。
気の強いステラとバンドリーダーのアレクサンダー(ロジャー)との仲は二転三転し・・・。

1911年の曲で、タイトルでバンド名でもある “Alexander’s Ragtime Band” は長く歌い継がれていて、耳にしたことがある方も多いと思います。弘田三枝子も歌っていました。

バンドが解散し世界大戦がはじまると、アレクサンダーと仲間のデイヴィーは陸軍へ。
宿舎で同室の人が毛糸のベストを着ようとしています。
頑張っても頭と片手を通すのがやっと。小さすぎる! そこでひと言
あせって編むからだ
後ろに空き箱があったので、家族か恋人から送られてきた荷物なのかも。


トコリの橋 (1954)

朝鮮戦争の最中、橋の爆撃に向かう米海軍。

爆撃機のパイロット(ウィリアム・ホールデン)の妻(グレース・ケリー)は、夫に何かあったらと気が気ではなかった。しかし、少将(フレドリック・マーチ)の息子2人が戦死し、軍人の妻として耐えた夫人も抜け殻のようになってしまっていると聞き、恥ずかしく思う・・・という場面。
いや 家内はまだ生きている
だが 本来の優しさや
人間らしさは 影もない

部屋に1人で座って
赤ん坊の物を編んでいる
この部分の吹き替えが無いので、テレビ放送の際にはカットされていたのでしょうか。
ミッキー・ルーニーの恋人役で淡路恵子も出演しています。


戦場のレクイエム (2007)

中国の国共内戦で、自分の判断で部下を全員失った中隊長の苦悩。

グー中隊長は軍律を破り倉庫で禁固刑になった。
元教師のワンは戦いには不向きな性格から失態を演じ、刑を受けていた。

手編みらしきマフラーを巻いているワンに、グーが
これは 奥さんが
編んでくれたのか
と尋ね、頷くワン。
このマフラーは最後まで巻かれています。

一ダースなら安くなる 【発見】

Cheaper by the Dozen (1950) アメリカ
監督:ウォルター・ラング
出演:クリフトン・ウェッブ、マーナ・ロイ、ジーン・クレイン

■あらすじ
夫婦と12人の子供たちからなるギルブレス家。
父は能率技師として、何をするにも効率の良い方法の研究に余念がない。
やがて国際会議に招かれ講演に出掛けるのだが・・・。

伝記的な映画で、原作は子供たちのうちの二人の共著。

■雑感/編みどころ
家族会議の席で、母が靴下を繕っているようでした。
また、ダンスに行く娘に父が同行しようとしている場面では、ボーイフレンドも迎えに来て賑やかな様子を眺めながら、母が棒針の編み物を手にしていました。
テーブルの上の籠には毛糸もあり。

終盤、ヨーロッパに旅立つ父に、娘がプレゼントを渡します。
船の中で開けて

靴下か?

編み物を習わせたのは誰?
一家全員の靴下を、母と娘たちで編んでいたのでしょうね。

その後の家族を描いた『続 一ダースなら安くなる』(1952)、リメイク作の『12人のパパ』(2003)、その続編『12人のパパ2』(2005)に、編み物は登場しません。
(『12人のパパ』には少しセーターが出てきます)

1940年代の短編アニメ 【発見】

The Milky Way (1940)

『子ネコの風船旅行』
監督:ルドルフ・アイジング

マフラーや帽子を身につけている3匹の子猫、手袋をなくして「今夜はミルク抜きよ」と言われ寝室へ。お母さん猫は棒針を鉛筆持ちで、暖炉の前でせっせと編んでいます。
夜空にはきれいな天の川。風船を使って飛んで行き、ミルクをたらふく・・・。

DVD『マルクスの二挺拳銃 特別版/マルクス兄弟デパート騒動 特別版』の SideA「マルクスの二挺拳銃」側に、映像特典として収録されていました。

上記の映画『マルクスの二挺拳銃』(1940) にも編み物が登場!
終盤、薪が燃料の蒸気機関車が客車を解体して燃やしながら走る大仕掛けなアクションがあり、この汽車の中でアメリカ式で編んでいる女性がいます。


Chips Off The Old Block (1942)

『捨て猫騒動』
製作:ルドルフ・アイジング

自分そっくりの子猫たちを押し付けられ、父猫は大弱り。
必死で子猫を隠そうとしますが・・・。

飼い主の女性が編んでいます。
左手に糸をかけているフランス式?でも棒針ではなくフック!アフガン編み!?
でもね・・・ちょっと変なんです。

『まんが宇宙船』という番組で放送されたことがあるとの事。


Kiddie Koncert (1948)

製作:ウォルター・ランツ、監督:ディック・ランディー

生き物たちのコンサートです。
真ん中あたり、ドラムスティックが棒針になり・・・。


どれも動画サイトで見つかるかも。探してみてください!