激怒 【発見】

フリッツ・ラング監督作でいくつか編み物を発見しているので、未鑑賞だったものをチェックしたところ見つけました! 監督が、というより編み物が身近にある時代だったのだと思います。

激怒

Fury (1936) アメリカ
監督:フリッツ・ラング
出演:スペンサー・トレイシー、シルヴィア・シドニー、ウォルター・エイブル

■あらすじ
身に覚えの無い誘拐犯だと疑われ、リンチで殺されそうになった男の怒りを描く。

■編みどころ
離れて暮らす婚約者からの手紙を読む女性の傍らに、編み物を入れた籠が置いてあります!
残念ながら編みシーンは無し。


以下の作品には編み物は登場しませんでした。

マンハント (1941)

ヒトラーの狙撃未遂という濡れ衣で捕らえられた男の反撃。

外套と短剣 (1946)

原爆開発競争の最中、ドイツとイタリアに協力させられている研究者を救う物理学教授の活躍。

復讐は俺に任せろ (1953)

(ビッグ・ヒート/復讐は俺にまかせろ)
ギャングのボスが警察幹部と癒着、疑いを持つ警部は妻を殺され復讐を誓う・・・。

Monkey Grip 【発見】

Monkey Grip (1982) オーストラリア
監督:ケン・キャメロン
出演:ノニ・ハズルハースト、コリン・フリールズ

■あらすじ
ヘレン・ガーナーの半自伝的小説を基に、離婚して娘と暮らす女性と麻薬中毒の恋人との関係を描いています。特別なことが起きるわけでもなく、やるせない日々が淡々と過ぎてゆきます・・・。

■雑感・編みどころ
女性の娘役をヘレンの娘アリスが演じていて、この娘(11歳?)がアメリカ式で編んでいました!

主人公は音楽業界の仕事をしており、劇中で Divinyls が扮するバンドをデビューさせます。
演奏だけではなく、クリッシーが演じるアンジェラのレコーディングシーンや主人公との会話などもあり、単にバンドが映画に出ているという以上の登場です。

前回の記事「Divinyls クリッシー追悼」でのビデオクリップ集を出してほしいという希望とともに、この映画の日本版DVDの発売も希望です。
(Divinyls が出演していなければそれほど魅力的な映画ではないのですが)
US版も出ていないので無理かもしれないけど、ぜひ字幕つきで映像特典も見たいのです。
この映画には編み物発見!もあるし、願いは切実!



imdb の Monkey Grip (1982)
allmusic の Monkey Grip [EP] (サウンドトラック)


画像はオーストラリア版DVDの裏表紙より。
左下がクリッシー(この頃はクリスティーナ)。

素粒子 【発見】

Elementarteilchen (2006) ドイツ
監督:オスカー・レーラー
出演:モーリッツ・ブライブトロイ、クリスティアン・ウルメン、マルティナ・ゲデック、フランカ・ポテンテ、ニーナ・ホス

■あらすじ
自己中心的な母親の方針でお互いの存在も知らずに育てられ、ある日突然引き合わされた兄弟が主人公です。性格も異なり進む道も違いますが、彼ら同士の相克やわだかまりは無く、それぞれの恋人との関係を通して物語が進みます。

■雑感・編みどころ
ヒッピーと共同生活している母親が危篤となり兄弟が会いに行きます。
そのアパートでは綿か毛を糸にして機織や編み物をしており・・・と言ってもあまり現実味は感じない情景・・・編み手はフランス式?左手人差し指に糸を巻きつけていました!

ベストセラーの映画化との事なので、原作はどうなんだろうと評価を見てみたら、意外にも映画のほうが良いという人もいます。
それだけ違いがあるってことも興味深いので、読みたいものリストに追加~。

ジャングル・フィーバー 【発見】

Jungle Fever (1991) アメリカ
監督:スパイク・リー
出演:ウェズリー・スナイプス、アナベラ・シオラ、スパイク・リー、サミュエル・L・ジャクソン

■あらすじ
妻子ある黒人男性とイタリア系白人女性が惹かれあい燃え上がる。
男性は良い家庭を持っていたのに職場での扱いに不満が、女性はろくでなしの兄たちの世話に疲れ男友達にも不満が。そんなストレスも要因になって関係が深まるも、お互いのコミュニティの猛反発にあい、身の置き所が無くなってゆく・・・。

■編みどころ
男性の母親が編み物をしていました! たぶんアメリカ式。
編んでいるところへヤク中の長男が金の無心に来て中断・・・邪魔してはダメ!

黄色い星の子供たち 【発見】

La Rafle (2010) フランス
監督:ローズ・ボッシュ
出演:メラニー・ロラン、ジャン・レノ、シルヴィー・テステュー、ガッド・エルマレ

『サラの鍵』と同じくヴェル・ディブ事件が題材で、こちらのほうは事件そのものを描いています。(公開は『サラの鍵』が後ですが、先に見たので)

女性たちは屋外で椅子に腰掛けて編み物をし、その間を学校帰りの子供たちが走り回り、路地には笑い声が響く。そんな毎日が当たり前だと思っていたのに・・・。
肩掛けやセーターにベスト、赤ちゃんものなど、普段の生活の随所に編み物が見られます!

妻の勲章 【発見】

監督:内川清一郎
出演:高橋貞二、高千穂ひづる、伊藤雄之助

■あらすじ
ホンダの創業者である本田宗一郎をモデルにしたドラマ。実際とは異なり、苦労を共にした妻は先立ってしまいます。あまりシリアスタッチの映画ではありません。

■編みどころ
物資のない時代のことで生活に困窮している様子、編み物は登場しないかな・・・と思ったら、回想シーンに出てきました!
お産で入院中の妻が編み物を手にします。イギリス式?

マドリード美女連続殺人 【発見】

Una Vela para el Diablo (1973) スペイン
監督:ユージニオ・マーティン
出演:アウローラ・バウティスタ、ジュディ・ギーソン、ブランカ・エストラーダ

■あらすじ
タイトルにマドリードなんて付けていますが、惨劇の起きている宿はマドリードの空港からバスでだいぶ走ったような田舎です。静かだった村は急に外国人観光客が増えている様子。
姉妹が営む宿屋へやってきた若い娘はあられもない姿で日光浴・・・忙しくてピリピリしている姉は、カッとしたはずみで娘を殺害してしまいます。あとはもうエスカレートするばかり、若い娘が来ればふしだらなと決めつけて手にかけ、妹は後始末に追われます。

■雑感
「独身姉妹の歪んだ欲望」というサブタイトルはちょっと違います。

話としてはありきたりでも姉妹の描き方がなかなか良くて、姉はお堅いオールドミスなのに対して、妹には密かに若い恋人がいます。このツバメも妹を大事にしているところが素敵。
事が発覚するのも時間の問題だと観念した妹が、恋人にお金を渡して「マドリードへ逃げて」と言うと「お金なんか要らない」と恋人。

ちょっと見所のある監督ではないの?と思って名前を見るとユージニオ・マーティン?誰だっけ・・・おお、『ゾンビ特急“地獄”行』の人だ! こんなのを続けざまに撮ったあと、ほとんど表舞台に出ていません。何かあったんでしょうか?

■編みどころ
そんなことはともかく、姉がイギリス式で編んでいました。
大丈夫、編み物映画として語り継がれることでしょう・・・。

ツイステッド・ナーブ 密室の恐怖実験 【発見】

Twisted Nerve (1968) イギリス
監督:ロイ・ボールティング
出演:ヘイリー・ミルズ、ハイウェル・ベネット

■あらすじ
義父さえいなければ・・・と策略をめぐらせる青年の話。

■雑感・編みどころ
密室の・・・というサブタイトルがよくわかりません。
テーマに難ありなので、日の目を見ることがないのが惜しい作品です。

ヒロインの母親(ビリー・ホワイトロー=ダミアンの岸田今日子、もとい『オーメン』の家政婦の人)が編み物をします!もちろんイギリス式♪
下宿の住人(バリー・フォスター)との絡みもあったりして『フレンジー』を彷彿とします。

アメリカン・ゴシック 【発見】

American Gothic (1988) アメリカ
監督:ジョン・ハフ
出演:ロッド・スタイガー、イヴォンヌ・デ・カーロ、サラ・トルゴフ、マイケル・J・ポラード、フィオナ・ハッチソン、マーク・リンゼイ・チャップマン

■あらすじ
週末の休暇、6人の若者が小型機で飛行中にエンジントラブルに見舞われる。
不時着した孤島には殺人一家が暮らしていた・・・。

■雑感・編みどころ
ロッド・スタイガーお父さんはじめ、子供たちもどこか・・・いえ、かなり変です。
お母さんの編みシーンや、棒針で突き刺してとどめをさすシーンが2つもあって盛り沢山!

これも昔見たのをチェックしたら良い事ありました。
なかなかDVDになりません。『デビルズ・ゾーン』がDVD化されたくらいだから期待できるかな?

デビルズ・ゾーン 【発見】

Tourist Trap (1979) アメリカ
監督:デヴィッド・シュモーラー
出演:チャック・コナーズ、タニア・ロバーツ、ジョスリン・ジョーンズ、ロビン・シャーウッド

■あらすじ
ドライブ中、人形館を見かけた若者たちが罠にかかった。

■雑感・編みどころ
人形と一人遊びする子供というのは珍しくないけど、これはマネキンと一人遊びするおっさんです。しかも念力でマネキンを動かしたりします。チャック・コナーズも変な映画に出ていますね。
おっさんの母親かとも思えるマネキンが、編み物らしきものを持っています(動きません)。

昔見たんですが、ちょっと魔が差してまた見てしまいました。
というより、映画の中に編み物を探しはじめる以前に見た映画は、二度と見なくていいようなのも含めてチェックしなければならないという使命が・・・。