ミス・メドウズ 悪魔なのか? 天使なのか? 【発見】

Miss Meadows (2014) アメリカ

監督:カレン・リー・ホプキンス
出演:ケイティ・ホームズ、ジェームズ・バッジ・デール、カラン・マルヴェイ

あらすじ

町に越してきたミス・メドウズは小学校の代理教師で生徒に慕われている。スカートにタップシューズを履き、ステップを踏みながら歩いては小鳥に話しかけ、庭で花を育て・・・彼女が来てから辺りの雰囲気も変わったという。

そんな住宅地も物騒な事件と無縁ではなく、なぜか最近、性犯罪の加害者や犯罪者が相次いで殺されている。一方、刑務所が満員で大勢が釈放され近所に危険人物がいるとの噂もある。

やがて保安官と親しくなったミス・メドウズだが、彼女には秘密があった・・・。

雑感/編みどころ

私は結構お気に入りです。ぬるい感じもするけどおとぎ話っぽくていいんじゃないかと思います(やっぱり編み物発見!効果?)。

保安官に「休日は何してるの?」と聞かれて「園芸はもちろん編み物やお絵かきも」、「今日は何してた?」の問いには「毛糸と編み針を買いに行ったわ 毛布を作るの 赤ちゃん用」と答えます。

その後、自宅で白い毛糸と太い棒針で赤ちゃんのものを編みます。右手で針に糸をかけるアメリカ式です。電話で会話中の 母 も同じようなものを編んでいます。

愛なき女 【発見】

Una mujer sin amor (1952) メキシコ
A Woman Without Love

監督:ルイス・ブニュエル
原作:モーパッサン『ピエールとジャン』
出演:ロザリオ・グラナドス、ティト・フンコ、フリオ・ビラレアル、ホアキン・コルデロ、ハイメ・カルペ

あらすじ

ロザリオは貧しい家庭の事情からモンテロ氏と結婚し、愛のない生活を送っていた。家庭では夫が絶対で妻は意見も言えない。

ある日、長男のカルロスが父からの理不尽な叱られ方に反抗して家出した。それを救ったのが林業技師フリオで、森からカルロスを連れ戻して以来、家族ぐるみの付き合いとなる。ロザリオとフリオはたちまち愛し合い駆け落ちしようとするが、夫の急病や息子のことなどもあり機を逸し、フリオは独りブラジルへ旅立つ。

歳月が流れ、やがて息子2人が医者になり診療所を開設するという夢が実現しかけた矢先、夫の事業が傾き資金繰りが難しくなる。その折も折、ブラジルからフリオ死亡の報せが届き、多額の遺産の相続人は次男ミゲルであるという。カルロスは猜疑心にかられ・・・。

雑感/編みどころ

監督は自己最低の映画だと評しているようですが、ごく普通の作品です(だから気に食わない?)。同監督のメキシコ作『のんき大将』(1949、ジャック・タチ監督のと紛らわしい)にも編み物が登場しますが(ロザリオ・グラナドスも出演しているけど編むのは別の人)、これはまたそのうち・・・。

編みシーンはちょっと面白くて、長方形の花瓶敷きみたいな物の縁編みをしているようで、一部に棒針?が付いています。編み終わりに近くて止めに入っているんでしょうか? どうやって編んでいるのか知りたい! 編み物を小さな蓋つきバスケットに入れているのがかわいいです。

暖炉の前のソファで、白い毛糸で別の編み物を始めたところで fin。
右の脇に編み針を挟んで、右手はイギリス風の動きでした。

曳き船 【発見】

Remorques (1941) フランス

監督:ジャン・グレミヨン
出演:ジャン・ギャバン、マドレーヌ・ルノー、ミシェル・モルガン

あらすじ

アンドレは曳航船サイクロン号の船長。結婚して10年になる妻のイヴォンヌは、夫が引退して静かに暮らせる日を夢見ている。ある嵐の夜、航行不能になった貨物船ミルバ号をサイクロン号が救助し、横暴なミルバ号の船長から逃れた妻のカトリーヌも保護した。
その後、再会したアンドレとカトリーヌは親密になり・・・。

雑感/編みどころ

この映画に出てくる曳き船は平時のタグボートというイメージではなく、嵐となれば荒れ狂う海に乗り出す人命救助の船で、妻たちが気を揉むのも仕方ありません。
イヴォンヌは体調が悪くても夫には知らせずにいます。夫を案じる気持ちと自身の不安が相まって思わずきついことを言ってしまい、アンドレがうるさがるというすれ違いが起きます。

ケガをした船員の妻が「もう海に出ずにすむ」とホッとしていると聞いて、アンドレが「家で編み物でもさせとくのか?」と言う場面があります。

イヴォンヌを診察した医者がバーから電話を掛ける際に、後ろで席に座り編んでいる女性がいました!2本針でイギリス式のような編み方です。

大空港【発見】

Airport (1970) アメリカ

監督:ジョージ・シートン
原作:アーサー・ヘイリー
出演:バート・ランカスター、ディーン・マーティン、ジーン・セバーグ、ジャクリーン・ビセット、ジョージ・ケネディ、ヘレン・ヘイズ

あらすじ

大雪に見舞われた国際空港では着陸に失敗した旅客機が滑走路をふさぎ、空港長や保安係は対処に追われていた。やっとローマ行き旅客機が離陸できたが、空港にやってきた女性によると、精神を病んだ夫が爆発物を持って乗り込んだという・・・。

雑感/編みどころ

登場人物の家庭の問題と職場恋愛、不測の事態での職業意識などが入り乱れた人間ドラマが繰り広げられます。久々の観賞でしたが意外と古さは感じませんでした。

何度もテレビ放送で見ていたはずなのに節穴で見ていたんですね~。
飛行機の中で編むシーンが何度も出てきます!
タダ乗り常習犯の老婦人(ヘレン・ヘイズ)が水色の毛糸を玉つき棒針で編みます。左の薬指に糸がかかっているフランス式でベテランの感じです。古さを感じないと言っても、搭乗のチェックの甘さや飛行機の中での編み物などは今ではありませんね。

ヘレン・ヘイズは本作でアカデミー助演女優賞を受賞しています。彼女はミス・マープルも演じていて、『カリブ海の秘密』(1983)でもせっせと編んでいる姿が見られます(『魔術の殺人』(1985)には編みシーン無し)。

編み物はほとんど登場しないようですが、原作の評判が良いので読んでみようと思います。

小説と言えば共著ではあるけど、なんとヘレン・ヘイズが『殺意のフェイド・アウト』というミステリを書いているんです! あらすじを読むと「ハリウッドでテレビ中継のさなか殺人事件が起こり、往年の名女優が名推理」だそうで、まるで本人がモデルのような? これも読んでみます。

ヘレン・ヘイズは『探偵スヌープ姉妹』(1972~)のシリーズにも出演しているし、ミステリ好きなのかもしれません。この日本版DVD出ないかしら・・・。

十福星【発見】

最佳福星/Lucky Stars Go Places (1986) 香港

監督:エリック・ツァン
出演:サモ・ハン・キンポー、カール・マッカ、アラン・タム、シルヴィア・チャン、アンディ・ラウ、松井哲也

あらすじ

日本人が絡む武器取引の情報を得た香港警察が、売買を阻止するため以前もスパイとして使った一般人のキッド(サモ・ハン・キンポー)を協力させることにする。キッドは仲間に話を持ちかけるが彼らは乗り気ではなく・・・。

雑感/編みどころ

福星シリーズ第4弾とのことですが、ジャッキー・チェンは出ておらずストーリーは無いようなもので、これまでのシリーズを見ていないからキャラクターもよくわからないし、大勢がドタバタしているだけに思えました。

編みシーンにはかなり問題あり。
キッドの仲間4人はアジトで休憩中。ひげとちびはそのうちの2人です。
ちび(エリック・ツァン)の両手首に毛糸のかせをはめて、そこから直接 ひげ(フォン・ツイファン)が4本針(?)で、小さめのミトンの先のような袋状のものを編んでいます。「編み物なんて女じゃあるまいし」と仲間にからかわれながら編むのは ちびの物だと言います。

ちび「ねえ、ちょっと長いんじゃない?」
ひげ「じゃあ合わせてみよう」

そこでちびが舌を出し、

ちび「う~~~」
ひげ「もっと出せ」
ちび「もう無理だよぅ」

ちびの舌に合わせる仕草

ひげ「だいたいいいな、出来上がりだ。出かけるときは忘れずに着けて行けよ~」
何ですかこれは!舌カバー?
これは吹き替えのセリフですが、英語訳でも似たりよったりです。舌を冷やすといけないとか故事でもあるんでしょうか!? その後出かけるときに着けるのかと思えば着けないし、4人は銀行強盗で捕まって以後ほとんど出番なしという・・・何ですかこれは!!

どうでもいいシーンが多い映画なので、編み物の話も深い意味はないと思います。ひげとちびは第2弾『大福星』、第3弾『七福星』にも出ています。チェックする価値があるでしょうか?本作よりは作品としてまともだと思いますが・・・。

その後:
『大福星』『七福星』をチェックしたところ、やはり編み物はありませんでした。でも『大福星』に出演している西脇美智子が良かったのと、彼女のインタビューが収録されていたのが思わぬ収穫でした。

さらにその後:
DVD版を見直したら、「編み物なんて女じゃあるまいし」は「編み物なんて彼女に頼めよ」に、そのほかも少し変わっていて(ちび→ウリ など)最後は「外出する時はつけろ 少しは静かになる」でした。そうか、静かにさせるために舌カバーを・・・・まあ一応理由はわかりました。

マジック・マネー【発見】

The Brass Teapot (2012) アメリカ

監督:ラマー・モーズリー
出演:ジュノー・テンプル、マイケル・アンガラノ、アレクシス・ブレデル、ビリー・マグヌッセン、アリア・ショウカット、ボビー・モナハン、ルーシー・ウォルターズ

あらすじ

ジョンとアリスの夫婦に足りないのはお金。仕事はうまくいかず、わずかな支払いや食べるものにも事欠く状態。困り切っていたある日、自分を痛めつけるとお金が出てくる魔法のティーポットを手に入れた。もちろん、そんなティーポットにいわくがない筈もなく・・・。

雑感/編みどころ

ジョンとアリスはダメカップルなんですが、悪人にはなり切れません。いかに自分を痛めつけるかの方法をいろいろ試すのが見どころで、肉体だけじゃなくなってくるところが面白いです。それを実行するためジョンとアリスは姉夫婦の家を訪れ・・・そこで編み物発見!

編みシーンはないのですが・・・
2人が姉夫婦のリビングに通されると、息子がソファでコミックを読んでいます。姉が「向こうで指編みしたら?」と促すと「わかった」と段染め毛糸をひとつ持ってゆく息子。カゴには別の毛糸や棒針もありました。

英語の台詞では

Hey, honey, why don’t you go finger-knit with the other kids…
姉夫婦には4人くらい子供がいるので、ほかの子と一緒に指編みするのでしょうね。

主演2人が好感持てるのと編み物発見!効果もあり、なかなか楽しめる映画でした。今回のもう一つの発見はジュノー・テンプルがジュリアン・テンプルの娘だったことです。イギリス人だってことも知らなかった~。

フローズン・グラウンド 【発見】

The Frozen Ground (2013) アメリカ
監督:スコット・ウォーカー
出演:ニコラス・ケイジ、ジョン・キューザック、ヴァネッサ・ハジェンズ

■あらすじ
1983年のアラスカ、17歳の娼婦シンディはモーテルの一室に手錠で繋がれていたところを保護された。彼女は客のボブ・ハンセンに監禁され殺されそうになったという。しかしボブは立派な市民として通っていて、町の警察のお偉方はシンディの言うことには取り合わない。現場からの報告を受けたハルコム巡査部長はボブこそ連続猟奇殺人の犯人ではないかと捜査を始める・・・。

■雑感/編みどころ
この犯人にも妻子がいて表向きは良い家庭人を装っているところは先日の『素晴らしき結婚生活』に似ています。違うのは実話だってことで、映画の中ではあまり深く描かれていませんが、奥さんの立場になってみるとやりきれません。ロバート・ハンセンは懲役461年の刑で服役し、2014年に死亡。

編みシーンはありませんが・・・。
ボブが書斎と呼ぶドールシープのハンティング・トロフィーでいっぱいの地下室に被害者が監禁されています。その体を覆っているのは編み物のブランケットみたいでした。ソファカバーのようなものもあり(これらは奥さんが編んだのでしょうか?)。

ハルコムがシンディの心を開こうと自分の身の上話をするのですが、彼にはシンディと同じ歳に交通事故で亡くなった妹がいて、その直前に手編みの襟巻きをくれたのだといいます。

ハルコムには警察をやめて引っ越す計画があり、もうだいたい荷造りしてある段ボール箱からオレンジ色のマフラーを手に取るシーンがあります。これが妹にもらったマフラーなのでしょう。

映画としては良い出来とは思えず、編み物発見!効果も評価アップするほどではないかな・・・。

素晴らしき結婚生活 【発見】

スティーヴン・キング著
A Good Marriage (2010) 風間賢二 訳(文春文庫)

■あらすじ
結婚して25年、子供たちも独立し仲睦まじく暮らしていたアンダーソン夫妻。
夫が留守のときガレージに用事があり、下の方を覗き込んだら女性のIDカードが何枚も隠されていた。それは夫が世間を騒がせている連続猟奇殺人犯であることを意味していた・・・。

■雑感
『スティーヴン・キング ファミリー・シークレット』のタイトルで映画化されていて、特に注目するところもなくボヤっと見てしまっていました。その後、映画『スティーヴン・キング ビッグ・ドライバー』に編み物を発見したので原作を読んでみようと文庫本を購入したら、本作も収録されていて思わぬ収穫です(予備知識なかったので『ビッグ・ドライバー』の話の展開が速く本の半分で終わってしまい焦ったという・・・)。元々4作品でひとつの本だったのを、日本版では2冊の文庫本に分けたみたいです。もう1冊の『1922』も入手したので近く読んでみます。

■編みどころ
妻がガレージで問題のブツを見つけたきっかけが段ボール箱につまずいたことなのですが、その上に載っていたのが編み物カタログでした。その後、彼女が「社会人のための編み物サークルを再開した」ともあります。
映画版を見直しましたが、やっぱり編み物は登場していませんでした。ダメな映画化!

ガメラ対深海怪獣ジグラ 【発見】

1971年 大映
監督:湯浅憲明
出演:坂上也寸志、グロリア・ゾーナ、八並映子、笠原玲子、坪内ミキ子、藤山浩二、佐伯勇、吉田義夫

■あらすじ
月面にある日本の宇宙基地が謎の宇宙船に襲撃された。
地球では巨大地震が相次いでいる。

健一は幼稚園生。父の洋介は鴨川シーワールドにある国際海洋動物研究所に勤めている。同僚のアメリカ人トムとは家族ぐるみの付き合いで、彼の下の娘ヘレンは健一と仲が良い。健一とヘレン、その父親たちが海辺にいたとき、謎の物体が海に入ってゆくのを目撃する。4人はボートで様子を見に行くが、宇宙船からの光線を浴びてボートごと捕獲されてしまった。

気がつくと人間の女性の姿を借りたジグラ星人がいた。惑星ジグラでは生物は海の中で生存してきたが、海洋汚染により住めなくなったので地球を植民地にするのだという・・・。

■雑感
地球の海も汚染されつつあり、このまま海の管理を地球人に任せてはおれない、速やかに降伏せよとの事。じゃあ管理をお願いしようかな・・・でも地球人が陸に住んで海の生き物を食べるように、ジグラ星人は海に住んで陸の生き物を食べるんですって。それは困る!
倒産前の大映最後のガメラです。
設定は悪くない(普通にツッコミどころ満載)けど見せ場がありませんでした。

■編みどころ
健一の父の妹(笠原玲子)は大学生。夏休みでヘレン一家のメイドのアルバイト中です。
彼女が白いレースのかぎ針編みをしていました。
隙間がたくさんあったのでドイリーみたいなものかもしれません。