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TVの中の編み物(ドラマ・アニメ)

は編み物シーンあり


ミス・マープル

 ★

Miss Marple
制作:1984〜1992年(英/BBC)
出演:ジョーン・ヒクソン
原作:アガサ・クリスティ

イングランド南西部のセント・メアリ・ミードという小さな村に住む、編み物好きの一見ごく普通のおばあさん。村人を長いこと見てきた観察眼を活かして難事件を解決するシリーズです。数多くのドラマ化、映画化(クリスタル殺人事件など)がありますが、やはり原作者お墨付きのジョーン・ヒクソン―残念ながら1998年に92歳で他界―が一番と思います。
さて編み物なのですが、毎度登場するわけではありません。記憶にあるのは彼女がエンピツ持ちのような構えで、30cm角くらいの何になるのか見当もつかない編地を、延々ためつすがめつしていたかと思うといきなりガッと右手を動かして一目編み、またしばらく編地を延々しごいたり揉んだりしていたかと思うといきなりガッと一目編む・・・といったわけのわからないものでした。もちろん編んでいる手のアップなど映らないのでどんな編み方なのかもいまいち・・・イギリス(いわゆるアメリカ?)式のようではありました。
原作は読んでいないので、どの程度編み物描写があるのかは不明です。



名探偵ポワロ

Poirot
制作:1989〜(英/LWT)
出演:デビッド・スーシェ
原作:アガサ・クリスティ

誰もが持っている灰色の脳細胞、ポワロのは特に動きが良いようです。昔よく洋画劇場でやっていたましたよね・・・オリエント急行殺人事件、ナイル殺人事件、地中海殺人事件・・・これらはオールスター・キャスト映画でポワロはやや影が薄いのですが、デビッド・スーシェが演じるTVシリーズは原作のイメージにぴったりという評判です。個人的にはジャップ警部がいい味を出していて好きなんですが、、、編み物でしたっけ? ・・・えー、ほとんど登場していません。まあ関係ないから当然かもしれませんが、時代考証は割合しっかりしているので、登場人物がまれに着ているセーターなどを見て想像を逞しくさせています。
ところが本邦最新作(表現おかしいですね)『白昼の悪魔』では珍しくフェアアイルセーターっぽいのが二着、ベストが一着登場していました。そう、時代としては英国皇太子が着て大流行した頃と重なっているので、もっと登場してもいいと思うんですよね〜。この物語は主に島が舞台なのですが、本土から島(フェア島とは無縁のリゾート地)に渡るための蒸気自動車みたいな乗り物が面白かったです。この島のモデルとなったバー・アイランドにはクリスティも執筆のため滞在していました。ん、編み物との関係? ・・・えー、まだ制作は続いているので今後に期待ということで。



刑事ウィクリフ

Wycliffe
制作:1993〜1998年(英/Granada International)
出演:ジャック・シェパード
原作:W・J・バーリー

南西イングランド地方のコーンウォールが舞台で、広い地域を少ない刑事が担当していて捜査員も不足気味のように見えます。主人公は物静かな警視で、容疑者にきわどい質問をするクールビューティな女性警部補、人間臭い反応をみせる情のある刑事とでトリオになっています。景色も見どころで海岸近くの話が多く、崖と強い風、青い空などが印象的な中、淡々と捜査は進みます。
ニットは・・・捜査陣や住民が着ているごく普通のニットがまあまあ登場しています。日々の生活の中でニットがどのように着られているか観察するチャンスなのですが・・・もっと登場してほしい!



女王蜂

 ★

制作:1990年(東映、テレビ朝日)
出演:役所広司、井森美幸、大出俊、小川知子、川崎麻世
脚本:長坂秀佳
原作:横溝正史

当時 「火曜ミステリー劇場」 で放送されたようです。今回このドラマを見るまで、女王蜂で毛糸が重要な役割をしていたのに気がつきませんでした。市川崑の映画は何回も見ていたのにボーーッとしていたんですかね? このドラマ版では毛糸だけでなく、小川知子が左手に糸をかけて編み物をしている場面もしっかり出てきます。編み図を暗号にしたら? などという話も出てくるし、さらには棒針で殺人まで・・・。
市川崑の映画版はカネボウとタイアップして口紅を宣伝していましたが、毛糸もカネボウだったのかな? 原作ではもう少し編み物について言及されているようなので、他のドラマ版、映画版とあわせてチェックしなくては。
その後:市川崑の映画版をチェック。岸恵子先生はおフランス式? と思ったらアメリカ式でした。



ピングー

 ★

Pingu
制作:1986年〜?(スイス/Trickfilmstudio)・生誕は1980年
原作:オットマー・グットマン

ピングーのママが編み物をしていました! あれ?・・・手が動いているのに編み目は進んでいませんね(^^; その他ニットキャップや毛糸で編んだ毛布なども出てきます。キャラクターが可愛いだけでなく、教育的な内容なのに楽しいので大好きです。ピングーの夢に出てくるアザラシがたまりません。



マクベス巡査

 ★

HAMISH MACBETH
制作:1995〜1997年(英/BBC Scotland)
出演:ロバート・カーライル

スコットランドのハイランド地方、ロックドゥという小さな村の駐在さんがマクベス巡査。全体的にはコメディタッチですがシリアスな話も多く、村人の行動とともに巡査の困り顔からも目が離せない!
最初の頃は刑事ウィクリフでダグ(カージー)役だった Jimmy Yuill も出演していました。
編み物はけっこう登場しています! 男性がケーブル模様のセーターを着ていることが多く、キルトとの絶妙な組み合わせもありました。編み物をしている場面が見られるのも、少しずつですが4話くらいありました。
中でも気になったのは・・・イギリス式編み方で熟練の編み手とおぼしき女性が、編みながら立ったり歩いたり座ったりします。その間糸玉はどこにあるかというと、使ってない指にひっかけているように見えました。昔は屋外の作業に向かう道すがら靴下などを編んでいた、なんてことを過去の話としてわかってはいても、編み物というと腰を据えてやるものだという頭になっていたのでちょっとした驚きでした。道すがら編み物・・・これってすごいと思っていましたが、考えてみれば昔は日本でも、山へ柴刈りや川へ洗濯に行く途中にわらじを編む、なんてことがあったのかも(道具を使う編み物のほうが大変そうですが)。時は金なりですかね。
あとはロックドゥ村の宿敵というダンブラッケン(なんとなく宿敵っぽい名前?)村というのがあるのですが、そこでは羊毛を染めたり編んだりが盛んらしく、女性は皆編み物をしています。が、その描写は冗談ぽくて、みんなボヤ〜としながら牛が草を食むようなのんびりした手つきで編んでいました。遠目にはぐりぐりとよくわからない動作なんですが・・・本当はどう編んでるの? って聞きたいです〜。
*よく考えてみたら、わらじは足も使って編むので無理だったかも。それに日本の山は見通しが悪いから、何かしながら歩くと危ないかも・・・またしてもおろちの妄想劇場だった!?


Last modified: 2003/01/25
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