ミイラの墓場【発見】

The Mummy’s Tomb (1942) アメリカ

監督:ハロルド・ヤング 
出演:ロン・チェイニー・Jr、ディック・フォラン、ジョン・ハバード、エリス・ノックス、ジョージ・ザッコ

※ネタバレしています。

あらすじ

エジプトでミイラを発掘したスティーブとベーブが神官アンドヘブと蘇ったカリスのミイラを倒してから30年、呪いは消滅したはずだった。しかし神官とミイラは負傷したものの生き長らえており、復讐の時を待っていた。神官は若き後継者に二人の一族を滅ぼすという使命を託しアメリカへと送り出す。

ミイラの話を信じていなかったスティーブの息子ジョンも、スティーブに続きベーブが殺害されるに至り生きたミイラの存在を認める。
神官はジョンの婚約者イゾベルに心を奪われ、カリスに命じて彼女を誘拐させた。神官はイゾベルと共に不死の薬を飲もうとするが、人々に隠れ家を突き止められて失敗、カリスはイゾベルを抱えてジョンの屋敷に向かうも反撃に遭い焼かれた。
第3作『執念のミイラ』(1944)に続く・・・。

雑感

60分ちょっとの映画の頭の部分は前作『ミイラの復活』(1940)のフィルムを使用した親父の武勇伝です。「とても信じられない」という息子たちに「マルタが生きてれば同じ話をするさ」と傍らの写真を見ることから、前作のヒロインと結婚して家庭を築いたのだという説明。

神官がイゾベルを妻にしたいという話を聞いてカリス(ミイラ)が愕然とするのがなんだかおかしいです。動揺して後ずさりまでしてガックリきてる様子。神官は結婚して代々カリスの面倒を見るという話なので、何でそこまで驚くのか不思議なんです。今まではカリスが眠っている間に行われてきたことだから初耳だった?3000年も続いてるのに?それとも復讐半ばにして神官が自分の欲を出してきたから驚いたの?または自分は叶えられない人間らしいことに対する悲しみでしょうか。
次作にも同様の設定がありますが、そちらはヒロインに王女のミイラの魂が移っているので納得できるんですけど・・・と、変なところが気になります。

気がつけば映画のことをしばらく投稿していなくて、久々の更新がこれか!
ミイラというと、昔やっていたゲームのアイテムに mummy wrapping(ミイラの包帯)が登場していたのを思い出します。映画のミイラ男は他のモンスターに比べると地味な印象です。そもそも勝手に墓を暴かれたのだからお怒りもごもっともで、怖いというより気の毒かも。ハマー・フィルムの『ミイラの幽霊』は迫力ありますけどね~。

編みどころ

スティーブとジョンがチェッカーをしているのをイゾベルとジョンのおばさん(スティーブの姉)が見ている場面。おばさんは4本針でソックスのようなものを編んでいます。お開きになり、スティーブが2階の部屋で休もうとしているとミイラが襲ってきます。悲鳴がして驚くおばさんとイゾベル、イゾベルは編んでいるおばさんの隣で毛糸を手に巻き巻きしていました!


この映画のDVDは「ドラキュラ vs ミイラ男 ホラー映画 傑作集」に収録されています。ボリス・カーロフの『ミイラ再生』(1932)は単体であるのですが、そのリメイクシリーズの4作は出ていないようで、こちらにまとめて入っていてお得でした。

Internet Archive にもあります。消えました;;
編みシーンは21:47~あたりから(途中ミイラが登場するので苦手な方はご注意)。
神官の結婚話でミイラがショックを受けるのは45:00~です。
しかし画面が暗いですね。