愛なき女 【発見】

Una mujer sin amor (1952) メキシコ
A Woman Without Love

監督:ルイス・ブニュエル
原作:モーパッサン『ピエールとジャン』
出演:ロザリオ・グラナドス、ティト・フンコ、フリオ・ビラレアル、ホアキン・コルデロ、ハイメ・カルペ

あらすじ

ロザリオは貧しい家庭の事情からモンテロ氏と結婚し、愛のない生活を送っていた。家庭では夫が絶対で妻は意見も言えない。

ある日、長男のカルロスが父からの理不尽な叱られ方に反抗して家出した。それを救ったのが林業技師フリオで、森からカルロスを連れ戻して以来、家族ぐるみの付き合いとなる。ロザリオとフリオはたちまち愛し合い駆け落ちしようとするが、夫の急病や息子のことなどもあり機を逸し、フリオは独りブラジルへ旅立つ。

歳月が流れ、やがて息子2人が医者になり診療所を開設するという夢が実現しかけた矢先、夫の事業が傾き資金繰りが難しくなる。その折も折、ブラジルからフリオ死亡の報せが届き、多額の遺産の相続人は次男ミゲルであるという。カルロスは猜疑心にかられ・・・。

雑感/編みどころ

監督は自己最低の映画だと評しているようですが、ごく普通の作品です(だから気に食わない?)。同監督のメキシコ作『のんき大将』(1949、ジャック・タチ監督のと紛らわしい)にも編み物が登場しますが(ロザリオ・グラナドスも出演しているけど編むのは別の人)、これはまたそのうち・・・。

編みシーンはちょっと面白くて、長方形の花瓶敷きみたいな物の縁編みをしているようで、一部に棒針?が付いています。編み終わりに近くて止めに入っているんでしょうか? どうやって編んでいるのか知りたい! 編み物を小さな蓋つきバスケットに入れているのがかわいいです。

暖炉の前のソファで、白い毛糸で別の編み物を始めたところで fin。
右の脇に編み針を挟んで、右手はイギリス風の動きでした。