コンフェッション~ある振付師の過ち~ 【発見】

Match (2014) アメリカ
監督:スティーヴン・ベルバー
出演:パトリック・スチュワート、カーラ・グギーノ、マシュー・リラード

■あらすじ
ニューヨークの音楽大学でバレエの講師をするトビーは、バレエの歴史について論文を書くというリサとマイク夫婦のインタビューを受けることになった。
会話が進むうち、なぜか40年以上も前の人間関係を聞き出そうとする夫婦。実は論文というのはウソで、トビーが自分の父親なのではないかと疑うマイクの策略だった・・・。

■雑感/編みどころ
トビーが編み物をします!(「死ぬほど編んでる」だそうで)
編みシーンは一瞬ですが、アメリカ式の手つきです。

自分が編んだものをリサに披露する場面があり、
1週間あれば作れる
酒を飲みながら1週間半で作った
などと言いながらクローゼットからセーターを取り出します。
裾が二重になったフェアアイルや多色使いの大作やら「誰々のために編んだ」と言いつつ、それらがここにあるというのは一体・・・という気もします。

ちょっとわからないことが・・・
So, I am primarily a slip-stitcher.
という台詞があって
大抵は引き抜き編みだ
という訳がされているのですが、「引き抜き編み」を「すべり目」にしても何か意味が通じません。編み方の話ではなく、自分はよく間違いをする人間だっていう冗談なんじゃないかと解釈しました。実際どうなんでしょう?

原作は2004年にブロードウェイで上演された戯曲で、フランク・ランジェラとレイ・リオッタ、ジェーン・アダムスというキャストだったようです。トビーが編み物をするという設定は元々あるので、編みシーンがあったかどうかわからないけど舞台も見てみたかったです。

ホラー日和?

『もっと厭な物語』 文藝春秋・編(文春文庫)

夏目漱石、クライヴ・バーカー他

『厭な物語』に比べホラー色の濃いアンソロジーでしたが・・・ホラーとしては物足りないし、「厭」というのと違うと思うものが多く、ほとんど読んでいるクライヴ・バーカーの作品がメインだったのも残念です。
(クライヴ・バーカーは『アバラット』だけページを開けません。作風が違いそう、映画化が頓挫したから、単行本だから・・・などなどで積んだまま)

印象が強かったのは草野唯雄です。えぐい話で厭さも満足しました。幅広いジャンルで多作な人のようですが、短編に奇想天外なエログロものが多いとか。何も読んだことがないのでとても興味をひかれまして、短編集を中心に何冊か入手しました。


『乱歩の選んだベスト・ホラー』 森英俊/野村宏平 編(ちくま文庫)


乱歩のエッセイ「怪談入門」がいいですね。乱歩が探偵小説に興味を持ってからは、ある時期まで怪談をほとんど読んだことがなかったというのが意外です。巻末の主要作品紹介を見ると入手困難なものが多そうだけど探して読みたくなります。

「猿の手」は先に読んでいた『怪奇小説精華』に収録されていたのと同じ訳でした。
ジョージ・マクドナルドの「魔法の鏡」を読みながら、この情景は見たことがある!と思って探してみたもののそれらしき映像化作品は見当たらず・・・よくよく思い返してみると以前読んだ『世界怪談名作集〈下〉』(岡本綺堂 翻訳)に収録されていた「鏡中の美女」が脳内映像化されていたみたいです。
エーヴェルスの「蜘蛛」は最近ほかのアンソロジーで読んでいたりと結果的には知っているものが多かったけど、『白衣の女』の著者ウィルキー・コリンズの「ザント夫人と幽霊」があったり、横溝正史訳の「専売特許大統領」なんて珍しいものも読めて満足しました。


『プレデターズ』 (扶桑社ミステリー)

F・P・ウィルスンほか 著、エド・ゴーマンほか 編、大久保寛・白石朗ほか 訳

だいぶ前に同じ編者のアンソロジー『罠』を読んで、これも読もうと思いつつ忘れていました。映画の『プレデター』とは直接関係ありません。
クーンツの「ハードシェル」を読んでいた以外は未読・・・というより知らない著者が多く、内容も『罠』よりだいぶ緊張感の無い感じでしたが、エドワード・ウェレンの『心切り裂かれて』が印象に残りました。

遺伝的な痴呆症の主人公が、病気の発症前にプログラミングしておいた人工知能の自分の指示で行動するという話です。事件に巻き込まれ、自分では何の自覚もなく人工知能に報告して指示を仰ぎますが、病気が進行してきて従う意味も分からなくなって逆らってみたりします。起きている事件は古臭いし、ラストはありがちかな~と思うけど好みなんですね。

津市プロモーションビデオ 【発見】

つ がなかったらこんなことになっちゃう・・・という世界です。
みほこさんに教えていただきました!

「つ・がない世界」として動画がありましたが非公開になったようです。
ねとらぼに画像と解説があります!

ってことは・・・くり目?

くり目10目

栗目100いくつとかやってられない・・・やっぱり つ がないと無理!

毛皮のヴィーナス 【発見】

La Vénus à la fourrure (2013) フランス
監督:ロマン・ポランスキー
出演:エマニュエル・セニエ、マチュー・アマルリック
原作:デヴィッド・アイヴス

■あらすじ/雑感
脚色や演出を得意とする劇作家のトマは、マゾッホの小説『毛皮を着たヴィーナス』を舞台化するためにオーディションをしたが、ワンダを演じられるような女優は現れなかった。劇場から帰ろうとしていると、豪雨でずぶ濡れになった女(その名もワンダ)がオーディションを受けるためにやってきた。見るからにイメージと違うし、もう終わったと断るものの、なんだかんだと言いくるめられ少しだけ見てみることにした。

オーディションに来たワンダは、無知かと思えば台本を完璧に覚えていたり古典の知識もあったり、アンティークの衣装を用意していたりと不思議な事が多いのです。トマは相手役として台本を読むうち、役になりきっているのかゲームなのか現実なのかもう・・・。

トマ役のマチュー・アマルリックがポランスキー監督の分身みたいなのが面白くて、監督の奥さんであるエマニュエル・セニエの迫力にたじたじです。

■編みどころ
編みシーンはありませんが・・・
オレンジ系の段染ぽいニットの大判ストールが毛皮として使われます。

『毛皮のヴィーナス』予告編


原作である舞台版でも毛皮ではなく編み物のショールのようなものが使われたようです。
ニーナ・アリアンダとヒュー・ダンシー出演のブロードウェイ版
この置き換えで果たしてフェティシズムが満たされるのか疑問ですが、小説の映画化ではなく小説を舞台化しようとしているという話だからいいのか・・・見立てのほうが逆に盛り上がるとか?(意味不明)

あまりしっかりと映らないのですが、ワンダが持っていた大きなバッグがモチーフつなぎ(スパンコールつき?)みたいでした。

新御堂(千葉県館山市) 【発見】

房総半島の西側にあります。

いろいろあって別のお寺の跡地に移ってきたお堂です。
田畑に囲まれた場所で、こんな具合に無人ですが、ソテツが丸刈りになっていたりとお手入れはされている様子。きっと地元の方に大切にされているのでしょう。


そこでまさかの大発見!
全員ネックポーチ的なものをかけているのが不思議でしたが・・・
あとで思うにお賽銭入れ(中央のがやけに低いし)?

お賽銭はお堂のほうに入れておきました。