シバレン1冊

『お江戸日本橋』 柴田錬三郎

遠山景元や鼠小僧次郎吉なども登場する伝奇小説です。
柴田錬三郎の映像化されたものは見ていても、小説を読むのは初めてかもしれません。
主人公は眠狂四郎っぽい雰囲気があるけど、そこまで無頼でも虚無的でもなく、剣に憑かれたような役は別の登場人物に譲っています。
最初は何人もの美女に惚れられる主人公が嫌味たらしくも思えますが、女性をむやみに泣かせたりしないし(勝手に泣くことはあり)、周囲の人たちも人情味があり気風が良かったりで、意外にも爽やかな優しい物語でした。

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