グロリアの憂鬱 【発見】

¿Qué he hecho yo para merecer esto!! (1984) スペイン
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:カルメン・マウラ、ヴェロニカ・フォルケ、チュス・ランプレアベ、アンヘル・デ・アンドレス・ロペス

■あらすじ
グロリアは2人の息子、夫と姑とでアパート暮らし。
夫はお金をくれない。清掃の仕事をしてもお金が足りない、息子の歯科治療費も払えないし精神安定剤も買えない。頑張っているのに夫は理解がない。みんな好き勝手ばかり。
すべてが限界に達したとき、剣道の素振りが役に立って・・・!?

■雑感/編みどころ
グロリアを訪ねてきた隣人に姑がドアを開け、編み物をしながら応対します!
嫁は1日中出かけてるからね
私も編物で忙しいんだよ
赤い毛糸とプラ針で、素早いイギリス式の感じ。

またチュス・ランプレアベ(Chus Lampreave)と編み物が絡みました。
最後に田舎に帰る母親役というのも『私の秘密の花』と同じです。
彼女は監督作の常連で、最初に見た『バチ当たり修道院の最期』(1983)の「どぶ鼠尼」役でも思ったけど、浦辺粂子とイメージが重なります。最近はまた一段と。

アルモドバル監督作では『ボルベール 帰郷』もニットの登場は多かったし、まだ見ていないものもたくさんあるのでチェックしてみよう。

ヨーク軍曹 【発見】

Sergeant York (1941) アメリカ
監督:ハワード・ホークス
出演:ゲイリー・クーパー、ウォルター・ブレナン、ジョーン・レスリー

■あらすじ
田舎の農夫アルヴィン・ヨークは、母と弟妹たちと暮らしているが、毎日飲んだくれては騒ぎを起こしていた。信仰心もまるで無かったが、ある時から考えが変わる。やがて第一次世界大戦が始まると、不本意ながら戦場に向かうが・・・。

■雑感
戦争ばかりの映画かと思っていたけど、前半は主人公の故郷での暮らしぶり、荒れ地での実りが少ない農作業や良い土地への憧れ、恋愛などが描かれています。従軍することになってからの後半も、戦うことについての素朴な疑問がメインです。
私はゲイリー・クーパーには、この映画のような生真面目ゆえの可笑しさがある役柄が合うと思っています。やりすぎず、嫌味が無くて爽やか!

■編みどころ
編んでいないけど気配はじゅうぶん。

田舎で気ままにしていた頃、幼かったグレイシーに久しぶりに会ったアルヴィンは、彼女が美しい娘に成長しているのを見て驚き、結婚を考えます。

家に帰るとアルヴィンの母親が紡ぎ車を使って、羊毛か他の繊維かわかりませんが、長い梳き毛みたいなのを太めの糸にしてしていました。後の場面では何かを縫っており、手を入れていたので靴下などの繕い物かもしれません。

アルヴィンが再びグレイシーの家を訪れると、近くに住むゼブもまた彼女を誘おうとやって来ていて、グレイシーはゼブの手に毛糸のかせを持たせて糸玉に巻いているところ。
アルヴィン「編み物か」
グレイシー「手伝ってくれてたの」
という具合ですが、やんちゃなアルヴィンとゼブの間に一悶着あります。

私の秘密の花 【発見】

La flor de mi secreto (1995) スペイン/フランス
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:マリサ・パレデス、ファン・エチャノベ、ロッシ・デ・パルマ、チュス・ランプレアベ、マヌエラ・ヴァルガス、ホアキン・コルテス

■あらすじ
レオはアマンダというペンネームでロマンス小説を書いている。
このところ夫とうまく行かず、小説も契約どおりのものが書けない。
新聞の編集者に惚れられたりもするが、夫と破局し自暴自棄になってしまう。しかし故郷に帰る母に付き添ううち、心境にも変化が起きるのだった。

■雑感/編みどころ
編みシーンはありませんが・・・。

目が悪くなってきたと言う母親に、レオがアマンダ(自分)の新刊を渡すと
「読めないよ 編物だって大変さ」と言われます。
日本語字幕では編物としか出ませんが、かぎ針編みのことだと思います。
母親が手編みらしきショールをかけていたり、登場人物のニット着用もいくつかあり。

母の田舎では、5人ほどの女性が屋外で腰掛けてボビンレースを編んで(織って?)いて、世間話をしたり歌ったりしながらも忙しく手を動かしていました。

やり直し

このくらい編みました。だがしかし・・・

丸まりすぎ!

そういえばもっともですよね。
メリヤス編みでも丸まるのに、すべり目で表側だけ引っ張ってるんだから。
伸ばしながら編むのも難儀だし、体から浮き気味になったりしたら困るので、ゴム編み部分まで戻ってちゃんと浮き目で編むことにしました。
「間違いがあるとえらい事」が現実に・・・。

さらに図をよく見るとゴム編みが下向き矢印になってるし。
うーん、後から編んだのかしら? ゴム編み止めをしたような記憶は無いし・・・いや、ありもしない記憶のことは申しますまい。
ゴム編み止めしないのだったら先に編んでもいいかも。でも理由があるはず?
何かぼろぼろです。

台詞に登場 #4 【発見】

過去を逃れて (1947)

元私立探偵のジェフは、依頼人の愛人と関わったことで起きたトラブルから逃れ静かに暮らしていた。現在の恋人を大事にしているが、過去に向き合わなくてはならなくなる・・・。

依頼人が愛人に銃で4発狙われ、1発が当たった。
彼女が何回も撃ち損ねたことについて
女は銃の扱いに慣れてない
(A dame with a rod is like a guy with a knitting needle.)
女性と拳銃を男性と編み針に例えていますが、日本語字幕では簡潔に表現されています。まあ、これで良いと思える場面でした。


キャプテン・ズーム (2006)

特殊能力を持つ4人の子供が集められ、本物のスーパーヒーロー、ズームの指導を受けて地球の危機に立ち向かう。

訓練生の反省部屋(?)にメンバーが入れられたところへズームが面会に行き
司令官と博士が
暖炉の前で
裸で編んだ部屋だ
白くて大きな格子が二重に組み合わされたネット状の構造物(ドア1枚あたり格子4個程度の大きさ・・・想像し辛いですね。参考画像見られるでしょうか?)で出来ている部屋で、ぜんぜん編地のようではなく、落ち込んでいるメンバーを元気付ける冗談です。
英語字幕、吹き替えでも同じような台詞でした。


ウルトラ I LOVE YOU! (2009)

クロスワード作家のメアリーが、親のお膳立てしたデートでテレビカメラマンのスティーブに一目惚れ。彼を追い回して繰り広げる大騒動。

テレビ番組でバッグのキットの紹介をしているような場面があり、黒いキラキラの小さな手提げバッグを見せます。さらに何か別のものを取り出そうとしたところへ、臨時ニュースが入ってきて中断されます。字幕では
これも手編みよ
(You can knit this handy purse.)
でも・・・
(- But my favorite -)
こんな感じですが、吹き替えでは「簡単に編めるんです」「でも私がおすすめするのは・・・」となっていて、台詞が重なる部分の情報量が多いですね。

週末のBSプレミアム 【発見】

『美の壺』 file295「冬の贈り物 手袋」

2013年12月6日放送

手袋全般がテーマなので手編みは少なめ。
大石さちよさん、嶋田俊之さんが紹介されました。
嶋田さんの編みシーンもあり、『北欧のニットこものたち』『手編みのてぶくろ』からの作品がずらりと並びます。北欧のミトンが注目されていました。

追記:
ほとんど上記の本からの作品の中に、なぜかさりげなく目立つ位置にサンカ手袋(ローズパターン?)が置かれています!
嶋田さんのサンカ手袋が載っているものってありましたっけ・・・?


『謎解きLIVE 英国式ウイークエンド殺人事件』

「二夜目」2013年12月8日放送

観客参加型のミステリーツアーなのですが、ゲストの推理部分など番組の構成が良くなくて興味を失いました。次回があるとすれば改善を期待したいです。

すべてが終わり、捜査本部に全員が集められて警部が謎解きをします。
腰掛けている参加者の一人(手編みの帽子着用?)がアメリカ式で編んでいました!

メンズベスト

過去記事に書いた、くたびれたベストの後継を編むことにしました。
なかなかシンプルなパターンが見つからず、また同じ「ツイードの前あきベスト」。
今回は別の糸で、もう繕わなくて良いように強度を重視して、ゴム編み部分はナイロン糸と引き揃えにしてみます。

前後の身頃を一緒に編んでいるので長い・・・。
間違いがあるとえらい事ですね。ゲージも取ってないのに。

ゴム編みが終わって本体部分をだいぶ編んでみて、何か違和感を感じます。
以前編んだものと模様が違うような・・・。
編み方の説明には「すべり目を使った」と書いてあるけど、記号は「浮き目」かも。でもまあすべり目だろうと編んでいましたが、以前のをよく見るとやっぱり浮き目みたいで。

左は以前の浮き目、右は今回のすべり目。
糸も違うから別物って感じです。

きっと目をすべらせるという意味で書かれていたのですね。
模様は違ってもいいから、これはこのまま編んでみようかな。
こんな事で悩んだ記憶はないんだけどな・・・。

記憶といえば他の部分も憶えてなくて、前立ての「作り目+184目」とかどういう意味なのかまったくわからないです。何なんだ、どうやったんだ!?
ここは現物を見てもわからない。普通に拾い目をしたのかな?

こうなると「編んだことがある」というのがかえって邪魔をしています。
ゲージも同じとはいかないようなので、新鮮な気持ちで編んでみますか・・・。

スクワーム 【発見】

Squirm (1976) アメリカ
監督:ジェフ・リーバーマン
出演:ドン・スカーディノ、パトリシア・ピアシー

■あらすじ
嵐の後、凶暴化したゴカイの群れが田舎町を壊滅させる。

■雑感
この映画にまた用事があろうとは。
川のように流れるゴカイの物量には驚かされますが、アップになると普通の生き物にすぎないので、DVDのジャケ写真に使われたりしている男性の顔のほうが不愉快かも(苦手な方は画像も見ないように!)。
蜂の大群が出てくる『スウォーム』(1978)とお間違いなく。

■編みどころ
ヒロインの母親が編み物をします!
左手に糸をかけているからフランス式だとは思います。
しっかり編んでいる場面はよく見えないけど何度も登場、太い2本針で糸は何本取りかしているみたいです。家の中にグラニースクエア・ブランケットのようなものも見えました。

途中、保安官事務所の掃除をしているおばさんが
お母さん 編み物してる?
うちの娘のショールを 編んでもらう約束なのよ
という場面があり、終盤に母親がほぼ完成させ
クロップさんに気に入ってもらえそうよ
で、なるほどとなります。
話らしい話の無い映画の中で、妙に筋が通っている台詞として印象深いです。

でもお母さんの具合が悪そうだったのは本当に物語上の設定?
実物のゴカイのせいでは? 関係者、トラウマになってませんか?
原作小説があるので読んでみたいけど高値がついています。

編み物を目当てにこの映画を見ることは、あまりおすすめしません。

おしん 【発見】

おしん (1983~1984) NHK
第48週、280~285話あたり
出演:乙羽信子、高橋悦史、佐々木愛、浅茅陽子

2013年の再放送までほとんど見たことがなく、今回も第2部の終盤からしか見ていません。こんなことなら(?)真面目に見ておくのだった! テーマ曲云々言ってる場合じゃないですね。

■雑感/編みどころ
編みシーンはありません(見ていない部分にあるかも?)。

養女の初子と二人で暮らしていたおしんは、息子の仁の家族と同居することになります。この機会に初子が独立して店を持つ運びに・・・。
「毛糸屋さんをやりたい」「はっちゃん、編み物得意だもんな」という流れで手芸店を開き、先生を呼んで講習会をしたりと繁盛している様子。

昭和43年頃、「編んだほうが安い」「子供が大きくなったら解いて編み直せる」といった手編みの利点が挙げられており、住宅地での小ぢんまりした店構えなど時代を感じました。

それから15年近く経って皆で集まった場面でも、「初子に手編みのセーターを頼みたい」「高いけどモノが良い」というような話題が出るので、順調にやっているみたいです。

ひとまず発見。
そういえばもっと前の回で、希望(のぞみ)の息子に何か編んだと小耳にはさんだような!?
ちゃんとチェックし直さなくては・・・。

久々の奇想系

『十三回忌』 小島正樹

帯も見ないで何の予備知識も無く読み進め・・・え?
巻末の島田荘司の文を読んで納得。
ある時期までの島田作品はほとんど読んでいたけど、しばらく遠ざかっていてパロディ小説や周辺の人たちも知りませんでした。なるほどね~。
中途半端で気に入らないところもあるけど、今後に期待ということで。